2017年5月26日金曜日

『ファイナンス法 - 金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務2016年)

今、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の酒井俊和弁護士が書かれた、
『ファイナンス法 - 金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務2016年)
を読んでいます。

私の仕事では、
ごくたまに回ってくる、
主に流動化のための金融機関との契約書くらいでしか、
ファイナンス法に触れる機会がありません。

したがって、
仕事の面からは、
この600ページ弱の大著を読み進めるモチベーションを見付けることは、
難しいです。

では、
なぜこの本を読んでいるのかと言いますと、
まず、
Business Lawyersウェブサイトの連載記事(5回連載)、
『ファイナンス法の基礎』を読んで、
何となく全体像を掴んだことで、
弾みがついたからです。

そして、
なぜこの連載記事を読んだのかと言いますと、
酒井弁護士とフットサルをしているからです(笑)

そして、
ある程度読み進めることができると、
酒井弁護士が、
この本の執筆に莫大な時間と労力とを投入したであろうことが想像できて、
こちらも完読くらいはしよう!
というモチベーションが湧いてきます。

この本の位置付けは、
「ファイナンス法の網羅的な入門書」だと思いますので、
おそらく想定読者は、
①これからファイナンス法に取り組む弁護士
②これからファイナンス法に取り組む法務担当者
だと思います。

私は①にも②にも該当しないのですが、
③ファイナンス法関係の契約書を翻訳する翻訳者
にも最適な本で、
私の場合は(将来的に)これに該当しそうです。

問題は、
ファイナンス法関係の契約書の翻訳のニーズが、
世の中にどの程度あるのか、
そして、
そのニーズにどうすればアクセスできるのか、
(要するに、どうすれば仕事を得られるのか)
という点でしょう。

この点を、
これから調べてみようと思います。

2017年5月25日木曜日

語学学習の継続(その2)

先日5月19日(金)に開催したTAYL8でもお話ししましたし、
1年前のブログ記事でも書いたことですが、
http://shoshahomu.blogspot.jp/2016/03/blog-post.html
語学学習を継続できるか否かは、
いかにモチベーションを向上・維持できるかだと思います。

そのモチベーションを向上・維持するための理由として、
TAYL8のプレゼンでは、
①金になる(会社での業務を含む)
②楽しい(主に、映画、ドラマ、小説などのエンタメ)
③情報収集
④その他(他人の役に立つ、配偶者や家族・親戚が日本語を話せない、など
を挙げました。

③は、①②④と重複するでしょうし、
その①や④も、安心する、やり甲斐を感じる、などと言い換えられることから、
モチベーションを向上・維持するためには、
何らかの『感情』を使う必要があると、
言い換えられると思います。

モチベーションを向上・維持するために、
最も有効な『感情』は、
やはり『楽しさ』でしょう。

もちろん、
「TOEIC 860点取らないと昇進できない」とか、
「ある程度英語ができないと仕事が回らない」とか、
『恐怖』や『不安』といったネガディブな『感情』も、
モチベーションを向上・維持するための強力な要因となりますが、
できるだけポジディブな『感情』を活用したいものです。

英語学習に限らず、 私が頻繁に悩むことに、
『楽しさ』を感じられなくことがあります。

そういう時には、
本屋に行って、
自分が『楽しさ』を感じられそうな活動を探すのですが、
上手く見付かることもあれば、
見付からないこともあります。

今現在、
自分が『楽しさ』を感じられる活動を挙げてみます。
・4歳の娘と過ごす(ただし、限度を超えると苦痛になることもある)
・親しい友人と過ごす(ただし、親しい友人は少ない)
NBA観戦&NBAに関する情報収集(ただし、妻との関係に悪影響している&他にもっと有意義な時間の使い方があると常に感じる)
・フットサルをする(同じく、妻との関係に悪影響している&楽しめない場合も多い
・仕事に関係する勉強(ただし、楽しめる対象は極めて限定される)
・仕事に関係しない勉強(今は、日本史(特に戦前~戦後史)、メンタル関係(特にモチベーション理論))
・Skype英会話(ただし、英会話全般を楽しめるわけでは全くないので、日本人以外と友人付き合いしたいというモチベーションが弱い)
・マンガを読む(読み過ぎ)

こう挙げてみると、
あまりに興味の範囲が狭く、
自分の人生が貧しい気がしますので、
より豊かにするべく、
工夫&努力しようと思います。

2017年5月20日土曜日

(お礼)5月19日開催「法務の英語」無料レクチャー会

以前に当ブログで募集していたイベントですが、
http://shoshahomu.blogspot.jp/2017/03/519.html
昨日5月19日(金)、
「法務の英語」と題して、
プレゼン会(TAYL8)を開催いたしました。

開場の18時30分から、
多くの人たちに来ていただき、
(申込み人数「55人」)
私の時間管理が拙かったために、
またしても予定時間を大幅に超えてしまいましたが、
概ね好評でした。

その後、
新橋駅前の会場に場所を移しての、
第18回「新橋・法務交流会」(DAYL18)も大盛況でした。
(申込み人数「50人」)

初のビュッフェ形式(着席)でしたが、
最初から最後までほとんど誰も座ることなく、
店の人には、
「椅子、無かった方が良かったのでは?」と言われたほどでした。

これも全て、
参加していただいた皆様のおかげです。
本当に、ありがとうございました。

次回は9月に、
「英語で法務プレゼン」をテーマに、
TAYL9&DAYL19の開催を予定しています。

過去のTAYL&DAYLにご参加いただいたた方も、
まだ未参加の方も、
ぜひご参加ください。

詳細が決まり次第、
また当ブログでも、
お知らせしますので、
よろしくお願いします。

2017年5月11日木曜日

「~を邪魔に思う」

今朝、
「(靴を)邪魔だなあと思った人が」と英語で言おうとして、
どう言えば良いか分からなくなりました。

「someone who found the shoes...obstructive」と言って、
何か違和感を覚えたのです。
「靴が邪魔」と表現するには、
「obstructive」という形容詞は仰々し過ぎるのではないかと。

後で早速ググッてみたところ、
『DMM英会話 なんてuKnow?』に、
正にズバリの質問がされていました。
http://eikaiwa.dmm.com/uknow/questions/714/

この中に、
あのデイビッド・セインさんによる回答に、
(一体いくらもらっているのでしょうか?)
・That's in the way.
・That bag's blocking the way.
・That bag's taking up space.
という3つの表現が挙げられていました。

これを上記に当て嵌めると、
・someone who thought the shoes were in the way
・someone who thought the shoes were blocking the way
・someone who thought the shoes were taking up space
という感じになるのでしょう。

個人的には、
日本語の「邪魔」を表現するには、
いずれも物理的&客観的過ぎて、
しっくりこない感じがします。

日本語の「邪魔」という表現には、
物理的に「場所を取っている」というのと同時に/それ以上に、
主観的&感情的に「いらっとする」という意味が含まれているからだと思います。

そういう意味では、
最初の「in the way」が最も近い気がしますが、
実際の所はどうなのか分かりません。

私の場合、
ほとんど活字を読んで英語を覚えているため、
こういう「大和言葉」を英語で表現しようとすると、
途端に難しく感じます。

死ぬまでには、
自分が表現したいことをすべて、
それほど苦労しないで自然に表現できるようになりたい、
そのためには、
ある程度の長期間、
がっつり英語環境で暮らしてみたいと思います。

とは言え、
私が死ぬのもそれほど先のことではなくなってきているので、
そのうちに優先順位が変わって、
40年勉強してきた英語がどうでも良くなっている私の父のように、
私も英語のことなどどうでも良くなるのかもしれません。

2017年5月10日水曜日

「(損害や費用を)被る・蒙る」

「(損害や費用を)被る・蒙る」を表現する動詞として、
英文契約書で圧倒的に最も多く見掛ける単語は、
「incur」です。

しかし、
この「incur」という動詞、
契約書以外の文章ではそれほど頻繁には見掛けないので、
厳密にはどういう意味なのか、
疑問に思いました。

まず、
いつものオンライン版『Oxford Living Dictionaries』で検索すると、
Become subject to (something unwelcome or unpleasant) as a result of one's own behaviour or actions.
とあり、
掲載されている例文からも、
自業自得的なニュアンスが読み取れます。

しかし、
iPad アプリ『BLACK'S LAW DICTIONARY 9TH』で検索すると、
To suffer or bring on oneself (a liability or expense)と、
特に自業自得的なニュアンスは読み取れません。

「suffer」を使えば良いだけかもしれませんが、
何となく契約書っぽくない感じがします。
もっとも、
この「契約書っぽさ」こそ避けるべきものであり、
もっと積極的に「suffer」を使うべきなのかもしれません。

しかし、
結局「incur」を選択してしまうあたりが、
私も保守的な法務担当者の1人なのでしょうね(苦笑)。

ちなみに、
「suffer」という動詞には、
目的語が続く「suffer~」と、
目的語が続かない(代わりに前置詞+前置詞の目的語が続く)「suffer from~」という、
2つの使い方がありますが、
何となく、
「suffer~」が~を直接的に、
「suffer from~」が~から間接的に、
ネガティブなものを被ると理解していたのですが、
今回改めて調べてみたところ、
オンライン版『Oxford Living Dictionaries』では、
「suffer~」がExperience or be subjected to (something bad or unpleasant)
「suffer from~」がBe affected by or subject to (an illness or ailment)
と、分かったような分からないような定義でした。

一つの違いは、
「suffer from~」に続くのがan illness or ailmentのようなニュアンスの内容であること、
もう一つの違いは、
私のこれまでの理解で合っているような気がします。

もう一つ、
英文契約書でよく見掛ける動詞に、
「sustain」がありますが、
この動詞は「~を支える」的な意味を強く感じるので、
私は、この文脈で使用することは避けています。