2018年11月19日に逮捕されたカルロス・ゴーン氏の拘留期間が、
もうすぐ2カ月になります。
「人質司法」と海外メディアから批判され、
アムネスティインターナショナルからは「代用監獄制度」として長年批判されている日本の制度ですが、
一向に改善される兆しが見られません。
https://www.amnesty.or.jp/human-rights/topic/ihrl/substitute_prison.html
昔、私の知人も、
(私からすると)些細な罪状で、
ゴーン氏が拘留されている東京拘置所(東京都葛飾区小菅)に、
きっちり「23日」近く拘留されました。
2019年1月8日に東京地裁が開示した拘留理由は、
「関係者に接触するなど罪証隠滅をするに足る相当な理由がある。国外に居住拠点があり、逃亡の恐れもあると判断した」とのことですが、
本当にバカバカしいと思います。
米国などのように、
「証拠隠滅のおそれがある」と疑われる場合には、
「証拠隠滅していない」と被疑者が証明しない限り、
「証拠隠滅したもの」として扱うように、
立証責任を、検察(警察)から被疑者に転換する制度を作れば良いだけです。
国外に逃げられてしまうことが心配なら、
出国を禁止すれば良いだけです。
この問題の根底には、
そもそもお上に説明責任を課さない、
日本社会全体の制度設計があるように思えます。
証拠文書の隠滅を、
お上が率先して組織的に実行する国ですので、
上記のような制度を作ることに躊躇するのだろうと推測しています。
東京オリンピック誘致活動における贈賄疑惑でも、
国会(平成28年5月16日衆院予算委員会)では、
『ブラック・タイディングス』社の活動報告書について、
「関係書類は、法人清算人で招致委員会元専務理事の水野正人氏が確実に保管している」と答弁していながら、
調査委員会の報告書では、
招致関係の書類は「全て破棄された」とされているというのは、
日本の組織の典型的な手法ですが、
これを厳しく罰する制度を作らない限り、
証拠隠滅に走る風土も無くならないでしょう。
また、
「勝てば官軍」「結果がすべて」という信仰が強く、
「合理的判断」が軽視されているとも思います。
その時、その状況で、合理的な判断を下したなら、
結果的には間違いだったとしても免責されるという風土が根付かないと、
正確な記録を残す、一定期間が過ぎたら開示する、
という制度を実践することは難しいと思います。
結果さえ出せば、過程がどうであれ、問題なし、という考えが、
「代用監獄制度」に具現化されていると思いますし、
東京オリンピック誘致活動における贈賄疑惑でも、
『ブラック・タイディングス』社が、
契約前にどのような手法で実績を上げて来たのか、
そして、
契約後の東京オリンピック誘致活動においてどのような手法を取っていたのかについて、
(大して)関心を払わないということに繋がっていると思います。
2019年1月16日水曜日
2017年12月7日木曜日
HDD部品でカルテル、11億円の課徴金を通知 公取委
2017年12月7日朝の朝日新聞DIGITALの記事です。
http://digital.asahi.com/articles/ASKD63QY0KD6UTIL00W.html?iref=com_alist_8_04
対象となった製品は、
「サスペンションと呼ばれるHDDの板ばね状の部品」
とのことですが、
関与していたのはTDKとニッパツの2社だけで、
そのうちTDKが公取に自主申告したので免責され、
ニッパツに11億円の課徴金が課される見込みとのことです。
この事件、
十分にありえることですが、
もしTDK側から持ち掛けた話であれば、
ニッパツにとっては腸が煮えくり返る事件でしょうね。
もちろん、
仮にそうだとしても話に乗った方も悪い訳ですが。
社内レクチャー等でも、
早速、この事件を取り上げるつもりです。
http://digital.asahi.com/articles/ASKD63QY0KD6UTIL00W.html?iref=com_alist_8_04
対象となった製品は、
「サスペンションと呼ばれるHDDの板ばね状の部品」
とのことですが、
関与していたのはTDKとニッパツの2社だけで、
そのうちTDKが公取に自主申告したので免責され、
ニッパツに11億円の課徴金が課される見込みとのことです。
この事件、
十分にありえることですが、
もしTDK側から持ち掛けた話であれば、
ニッパツにとっては腸が煮えくり返る事件でしょうね。
もちろん、
仮にそうだとしても話に乗った方も悪い訳ですが。
社内レクチャー等でも、
早速、この事件を取り上げるつもりです。
2017年11月20日月曜日
「下請取引の適正化について」(平成29年11月15日付)
皆さんの所にも届いていることと思いますが、
本日11月20日(月)、
公正取引委員会委員長及び経済産業大臣連名の文書である、「下請取引の適正化について」(平成29年11月15日付)が私の会社にも届き、
下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)に従い、
親事業者の遵守すべき事項について、
「社内周知及び実施」を要請されました。
公正取引委員会委員会のウェブサイトにも掲載されています。
私の会社は、
下請法についての社内レクチャーを定期的に実施していますので、
この要請を受けたからといって現時点で何が変わるわけでもありません。
しかし、
おそらく、
おそらく、
2017年2月6日(月)の私のブログ記事でも言及しました、
昨年末に、通達『下請代金の支払手段について』が50年ぶりに出されたのと同じく、
下請代金の支払手形のサイトを「120日手形」から「60日手形」に縮めるための、
昨年末に、通達『下請代金の支払手段について』が50年ぶりに出されたのと同じく、
下請代金の支払手形のサイトを「120日手形」から「60日手形」に縮めるための、
2017年11月15日水曜日
下請法に関する「受入検査」の運用
公取委のよる通達『下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準』(平成28年12月14日改正)に規定されていますが、
『返品』が認められるためには、
以下の条件を満たす必要があります。
「(前略)当該給付を受領後速やかに引き取らせる場合又は給付に係る検査をロット単位の抜取りの方法により行っている継続的な下請取引の場合において当該給付受領後の当該給付に係る下請代金の最初の支払時までに引き取らせる場合に限られる。ただし,給付に係る検査をロット単位の抜取りの方法により行っている継続的な下請取引の場合において当該給付受領後の当該給付に係る下請代金の最初の支払時までに引き取らせる場合にあっては,あらかじめ,当該引取りの条件について合意がなされ,その内容が書面化され,かつ,当該書面と発注書面との関連付けがなされていなければならない。」
さらに、「製造委託,修理委託における違反行為事例」の一つとして、
「4-6 受入検査を文書で委任していない場合の返品
親事業者は,受領した商品の検査を自社で行わず,かつ,下請事業者に対し,当該検査を文書で委任していない場合に,受領後に不良品であることを理由として,下請事業者に引き取らせた。」
と規定されています。
ここで、
(自ら受入検査をしない)商社にとっては、
下請事業者(=仕入先)に受入検査を委託するのと、
販売先に受入検査を委託するのと、
どちらがより望ましいのか?
という論点が浮上します。
下請事業者に受入検査を委託する場合のメリットは、
上記の『運用基準』に、
「給付に係る検査を下請事業者に文書により明確に委任している場合において当該検査に明らかな手落ちの認められる給付であっても,受領後6か月を経過した場合」
と規定されており、
「受領後6か月」は、受入検査で発見されるべき、いわゆる「明らかな瑕疵」を理由とした『返品』が認められることになります。
また、
いわゆる「隠れた瑕疵」を理由とした『返品』も、
受入検査を実施していなければ認められないはずですので、
これも認められることになります。
デメリットは、
下請業者から商社が納入を受領する場合はもちろんのこと、
たとえ下請業者から販売先へ直送の場合でも、
下請業者から当社への納入=受領時期と、
当社から販売先への納入and/or検収時期とのズレ、
つまりは、
(当社と販売先とで、瑕疵担保期間の起点が検収時と合意している場合)
瑕疵担保期間のズレが発生することですが、
これは、
販売先に受入検査を委託する場合も同じですので、
特にデメリットとは言えないでしょう。
ちなみに、
下請業者に対する各種対応の要請の起点となる『受領』ですが、
上記の『運用基準』には、
「ア 「給付の受領」とは,物品の製造又は修理委託においては,給付の内容について検査をするかどうかを問わず,親事業者が下請事業者の給付の目的物を受け取り,自己の占有下に置くことである。」
と定義されていますので、
下請業者に委託した受入検査が終了しても、
(そして、受入検査の合格時が所有権の移転時と契約していても)
当社の占有下に置かれなければ、
『受領』したことにはならないようです。
これに対して、
販売先に受入検査を委託する場合のメリットは、
販売先が受入検査をすることを要求している場合に、
その要求を満たせることくらいでしょうが、
これは、
受入検査を二重にやっても問題ないと思いますし、
下請業者に対する各種対応の要請の起点となる『受領』である以上、
瑕疵担保期間のズレが小さくなる訳でもありませんので、
特にメリットとは言えないでしょう。
デメリットは、
販売先が受入検査を実施してくれない場合、
または、
実施しても、3条書面に規定した検査期間内に実施してくれない場合、
下請業者に各種対応を要請できなくなることで、
これは極めて大きなデメリットだと考えられます。
上記をまとめると、
(自ら受入検査をしない)商社の場合、
下請事業者に受入検査を委託するのが、
より安全と考えられます。
『返品』が認められるためには、
以下の条件を満たす必要があります。
「(前略)当該給付を受領後速やかに引き取らせる場合又は給付に係る検査をロット単位の抜取りの方法により行っている継続的な下請取引の場合において当該給付受領後の当該給付に係る下請代金の最初の支払時までに引き取らせる場合に限られる。ただし,給付に係る検査をロット単位の抜取りの方法により行っている継続的な下請取引の場合において当該給付受領後の当該給付に係る下請代金の最初の支払時までに引き取らせる場合にあっては,あらかじめ,当該引取りの条件について合意がなされ,その内容が書面化され,かつ,当該書面と発注書面との関連付けがなされていなければならない。」
さらに、「製造委託,修理委託における違反行為事例」の一つとして、
「4-6 受入検査を文書で委任していない場合の返品
親事業者は,受領した商品の検査を自社で行わず,かつ,下請事業者に対し,当該検査を文書で委任していない場合に,受領後に不良品であることを理由として,下請事業者に引き取らせた。」
と規定されています。
ここで、
(自ら受入検査をしない)商社にとっては、
下請事業者(=仕入先)に受入検査を委託するのと、
販売先に受入検査を委託するのと、
どちらがより望ましいのか?
という論点が浮上します。
下請事業者に受入検査を委託する場合のメリットは、
上記の『運用基準』に、
「給付に係る検査を下請事業者に文書により明確に委任している場合において当該検査に明らかな手落ちの認められる給付であっても,受領後6か月を経過した場合」
と規定されており、
「受領後6か月」は、受入検査で発見されるべき、いわゆる「明らかな瑕疵」を理由とした『返品』が認められることになります。
また、
いわゆる「隠れた瑕疵」を理由とした『返品』も、
受入検査を実施していなければ認められないはずですので、
これも認められることになります。
デメリットは、
下請業者から商社が納入を受領する場合はもちろんのこと、
たとえ下請業者から販売先へ直送の場合でも、
下請業者から当社への納入=受領時期と、
当社から販売先への納入and/or検収時期とのズレ、
つまりは、
(当社と販売先とで、瑕疵担保期間の起点が検収時と合意している場合)
瑕疵担保期間のズレが発生することですが、
これは、
販売先に受入検査を委託する場合も同じですので、
特にデメリットとは言えないでしょう。
ちなみに、
下請業者に対する各種対応の要請の起点となる『受領』ですが、
上記の『運用基準』には、
「ア 「給付の受領」とは,物品の製造又は修理委託においては,給付の内容について検査をするかどうかを問わず,親事業者が下請事業者の給付の目的物を受け取り,自己の占有下に置くことである。」
と定義されていますので、
下請業者に委託した受入検査が終了しても、
(そして、受入検査の合格時が所有権の移転時と契約していても)
当社の占有下に置かれなければ、
『受領』したことにはならないようです。
これに対して、
販売先に受入検査を委託する場合のメリットは、
販売先が受入検査をすることを要求している場合に、
その要求を満たせることくらいでしょうが、
これは、
受入検査を二重にやっても問題ないと思いますし、
下請業者に対する各種対応の要請の起点となる『受領』である以上、
瑕疵担保期間のズレが小さくなる訳でもありませんので、
特にメリットとは言えないでしょう。
デメリットは、
販売先が受入検査を実施してくれない場合、
または、
実施しても、3条書面に規定した検査期間内に実施してくれない場合、
下請業者に各種対応を要請できなくなることで、
これは極めて大きなデメリットだと考えられます。
上記をまとめると、
(自ら受入検査をしない)商社の場合、
下請事業者に受入検査を委託するのが、
より安全と考えられます。
2017年10月2日月曜日
『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(西牟田靖・著)
前作『本で床は抜けるのか』(本の雑誌社 (2015/3/5))の最後で、
子供が生まれた後も変わらない、
そもそも変わる必要性を感じなかったために、
3歳の娘と別れる形で離婚せざるをえなかった著者が、
離婚後に子供に会えなくなった父親たちをインタビューして作ったのが、
この『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所 (2017/1/19))です。
ちなみに、著者本人は離婚後も娘に会えているそうです。
『子どもの連れ去り問題-日本の司法が親子を引き裂く』 (コリンP.A.ジョーンズ・著)でも詳しく取り上げられていますが、
(世界水準では総合的に良い方だとは思いますが)
日本の司法制度の欠陥、
より根本的には、
日本の社会制度として、
(子供は勝手に育つと思っているのか)
親子関係、特に子供の成長をあまり重視せず、
家族に丸投げしていることの弊害が、
浮き彫りにされている本だと思います。
父親の視点のみで一方的だという批判は、
Amazonの書評にも散見されますが、
それを踏まえた上で本書が指摘したかったのは、
日本の社会全体として、
基本的に親子関係・家族関係は「母親」さえいれば成立する、
という誤った信念・価値観だと思います。
4歳の娘がいる私にとって他人事ではありませんが、
幸いにも、
妻が親子関係には「父親」が絶対的に必要であり、
それは夫婦関係とは無関係であるという信念の持ち主ですので、
たとえ離婚したとしても、娘と会えなくなることは心配していませんし、
仮に、外国に移住するなどの理由で、娘と(ほとんど)会えなくなったとしても、
しっかりと育ててもらえる、育つことができる、という信頼を、
妻と娘に対して持っています。
しかし、
本書で取り上げられているような、
(母親側の視点/インタビューが欠けているという批判はあるとして)
DV冤罪で不当拘留までさせるような母親に対しては、
とてもそのような信頼は持てないでしょうし、
制度的に、
そのような母親に子供を委ねざるを得ない父親は、
気が狂いそうな思いになるでしょう。
この問題の裏返しとして、
養育費不払い問題もありますので、
社会制度的に、
この問題の対策に本腰を入れて欲しいと思います。
ちなみに本書は、
2013年12月23日に、
私の自宅近くの区立小学校で起きた、
父親による焼身無理心中という、
衝撃的な事件についての記述から始まっています。
子供を一人の人間として見ることができず、
誰かの所有物のように感じてしまう感覚も、
この問題の根底にあると思います。
子供が生まれた後も変わらない、
そもそも変わる必要性を感じなかったために、
3歳の娘と別れる形で離婚せざるをえなかった著者が、
離婚後に子供に会えなくなった父親たちをインタビューして作ったのが、
この『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所 (2017/1/19))です。
ちなみに、著者本人は離婚後も娘に会えているそうです。
『子どもの連れ去り問題-日本の司法が親子を引き裂く』 (コリンP.A.ジョーンズ・著)でも詳しく取り上げられていますが、
(世界水準では総合的に良い方だとは思いますが)
日本の司法制度の欠陥、
より根本的には、
日本の社会制度として、
(子供は勝手に育つと思っているのか)
親子関係、特に子供の成長をあまり重視せず、
家族に丸投げしていることの弊害が、
浮き彫りにされている本だと思います。
父親の視点のみで一方的だという批判は、
Amazonの書評にも散見されますが、
それを踏まえた上で本書が指摘したかったのは、
日本の社会全体として、
基本的に親子関係・家族関係は「母親」さえいれば成立する、
という誤った信念・価値観だと思います。
4歳の娘がいる私にとって他人事ではありませんが、
幸いにも、
妻が親子関係には「父親」が絶対的に必要であり、
それは夫婦関係とは無関係であるという信念の持ち主ですので、
たとえ離婚したとしても、娘と会えなくなることは心配していませんし、
仮に、外国に移住するなどの理由で、娘と(ほとんど)会えなくなったとしても、
しっかりと育ててもらえる、育つことができる、という信頼を、
妻と娘に対して持っています。
しかし、
本書で取り上げられているような、
(母親側の視点/インタビューが欠けているという批判はあるとして)
DV冤罪で不当拘留までさせるような母親に対しては、
とてもそのような信頼は持てないでしょうし、
制度的に、
そのような母親に子供を委ねざるを得ない父親は、
気が狂いそうな思いになるでしょう。
この問題の裏返しとして、
養育費不払い問題もありますので、
社会制度的に、
この問題の対策に本腰を入れて欲しいと思います。
ちなみに本書は、
2013年12月23日に、
私の自宅近くの区立小学校で起きた、
父親による焼身無理心中という、
衝撃的な事件についての記述から始まっています。
子供を一人の人間として見ることができず、
誰かの所有物のように感じてしまう感覚も、
この問題の根底にあると思います。
2017年6月2日金曜日
最安価格契約を撤回 アマゾン、公取委検査受け
いろいろなメディアで取り上げられていますが、
とりあえず、
2017年6月2日付の、朝日新聞(電子版)の記事です。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12967938.html
アマゾンの「マーケットプレイス」に出品する数十万の事業者と結んでいた契約内容で、
・価格を他の通販サイト以下にする
・一部の商品に関しては色やサイズなどの品揃えを他の通販サイト以上にする
旨の契約条項が、
『不公正な取引方法』の1類型である、
『拘束条件付取引』に該当する疑いがあるとして、
6月1日から撤廃することを、
公取委に申し出たとのことです。
その申し出を受けて公取委は、
「契約条項を撤廃することにより独禁法違反の疑いが解消されるため、審査を終了する」と発表したと、
2017年6月2日付の、読売新聞(電子版)に載っていました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170602-OYT1T50024.html
公取委が立入検査を行った案件で、
行政処分や行政指導を行わないのは異例とのことですが、
そのこと自体はどうでも良い気がします。
私が扱う契約書でも、
特に国外の企業との契約書では、
いわゆる『最恵国待遇条項』(MFN clause: most favored nation clause)なるものが含まれているのは頻繁にありますので、
今後は「日本では独禁法に違反する可能性がある」と言おうと目論んでいます。
もっとも、
「「(ほかの通販サイトでの)価格を下げたいのに、アマゾンとの契約でできない」といった不満が寄せられて」おり、
公取委が「将来的には商品の価格が高止まりするおそれがあるとして調べていた」、
とのことなので、
相手がアマゾンほどの独占的企業でなければ、
実際には問題とならない可能性が高いとは思います。
とりあえず、
2017年6月2日付の、朝日新聞(電子版)の記事です。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12967938.html
アマゾンの「マーケットプレイス」に出品する数十万の事業者と結んでいた契約内容で、
・価格を他の通販サイト以下にする
・一部の商品に関しては色やサイズなどの品揃えを他の通販サイト以上にする
旨の契約条項が、
『不公正な取引方法』の1類型である、
『拘束条件付取引』に該当する疑いがあるとして、
6月1日から撤廃することを、
公取委に申し出たとのことです。
その申し出を受けて公取委は、
「契約条項を撤廃することにより独禁法違反の疑いが解消されるため、審査を終了する」と発表したと、
2017年6月2日付の、読売新聞(電子版)に載っていました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170602-OYT1T50024.html
公取委が立入検査を行った案件で、
行政処分や行政指導を行わないのは異例とのことですが、
そのこと自体はどうでも良い気がします。
私が扱う契約書でも、
特に国外の企業との契約書では、
いわゆる『最恵国待遇条項』(MFN clause: most favored nation clause)なるものが含まれているのは頻繁にありますので、
今後は「日本では独禁法に違反する可能性がある」と言おうと目論んでいます。
もっとも、
「「(ほかの通販サイトでの)価格を下げたいのに、アマゾンとの契約でできない」といった不満が寄せられて」おり、
公取委が「将来的には商品の価格が高止まりするおそれがあるとして調べていた」、
とのことなので、
相手がアマゾンほどの独占的企業でなければ、
実際には問題とならない可能性が高いとは思います。
2017年5月26日金曜日
『ファイナンス法 - 金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務2016年)
今、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の酒井俊和弁護士が書かれた、
『ファイナンス法 - 金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務2016年)
を読んでいます。
私の仕事では、
ごくたまに回ってくる、
主に流動化のための金融機関との契約書くらいでしか、
ファイナンス法に触れる機会がありません。
したがって、
仕事の面からは、
この600ページ弱の大著を読み進めるモチベーションを見付けることは、
難しいです。
では、
なぜこの本を読んでいるのかと言いますと、
まず、
Business Lawyersウェブサイトの連載記事(5回連載)、
『ファイナンス法の基礎』を読んで、
何となく全体像を掴んだことで、
弾みがついたからです。
そして、
なぜこの連載記事を読んだのかと言いますと、
酒井弁護士とフットサルをしているからです(笑)
そして、
ある程度読み進めることができると、
酒井弁護士が、
この本の執筆に莫大な時間と労力とを投入したであろうことが想像できて、
こちらも完読くらいはしよう!
というモチベーションが湧いてきます。
この本の位置付けは、
「ファイナンス法の網羅的な入門書」だと思いますので、
おそらく想定読者は、
①これからファイナンス法に取り組む弁護士
②これからファイナンス法に取り組む法務担当者
だと思います。
私は①にも②にも該当しないのですが、
③ファイナンス法関係の契約書を翻訳する翻訳者
にも最適な本で、
私の場合は(将来的に)これに該当しそうです。
問題は、
ファイナンス法関係の契約書の翻訳のニーズが、
世の中にどの程度あるのか、
そして、
そのニーズにどうすればアクセスできるのか、
(要するに、どうすれば仕事を得られるのか)
という点でしょう。
この点を、
これから調べてみようと思います。
『ファイナンス法 - 金融法の基礎と先端金融取引のエッセンス』(商事法務2016年)
を読んでいます。
私の仕事では、
ごくたまに回ってくる、
主に流動化のための金融機関との契約書くらいでしか、
ファイナンス法に触れる機会がありません。
したがって、
仕事の面からは、
この600ページ弱の大著を読み進めるモチベーションを見付けることは、
難しいです。
では、
なぜこの本を読んでいるのかと言いますと、
まず、
Business Lawyersウェブサイトの連載記事(5回連載)、
『ファイナンス法の基礎』を読んで、
何となく全体像を掴んだことで、
弾みがついたからです。
そして、
なぜこの連載記事を読んだのかと言いますと、
酒井弁護士とフットサルをしているからです(笑)
そして、
ある程度読み進めることができると、
酒井弁護士が、
この本の執筆に莫大な時間と労力とを投入したであろうことが想像できて、
こちらも完読くらいはしよう!
というモチベーションが湧いてきます。
この本の位置付けは、
「ファイナンス法の網羅的な入門書」だと思いますので、
おそらく想定読者は、
①これからファイナンス法に取り組む弁護士
②これからファイナンス法に取り組む法務担当者
だと思います。
私は①にも②にも該当しないのですが、
③ファイナンス法関係の契約書を翻訳する翻訳者
にも最適な本で、
私の場合は(将来的に)これに該当しそうです。
問題は、
ファイナンス法関係の契約書の翻訳のニーズが、
世の中にどの程度あるのか、
そして、
そのニーズにどうすればアクセスできるのか、
(要するに、どうすれば仕事を得られるのか)
という点でしょう。
この点を、
これから調べてみようと思います。
2017年2月8日水曜日
『医療機器参入/医療機器CEマーキング』セミナー
本日、
『医療機器参入/医療機器CEマーキング』セミナーを受講してきました。
http://md.sunflare.com/seminar/seminar_170201.html
内容は、
日本とEUの医療機器関連の法規制についてで、
主催は、
元々翻訳会社で、今は薬事コンサルティングサービスもしている、
株式会社サン・フレアです。
http://www.sunflare.com/
サン・フレアのセミナーを受講するのは、
2011年の震災直後に新田さんのセミナーを受講「しなかった」以来、
初めてです。
(要するに、初めてです)
http://www.wordvbalab.com/
しかし、
EUの医療機器関連の法規制は、
勉強するのが難しいですね。
とりあえず、
日本語&英語の入門書を探したのですが、
読者数が見込めないためでしょうが、
全く見つかりません。
Amazon Unlimitedで、
『Devine Guidance for Complying With the European Medical Device Directive Mdd: The Mdd 93/42/eec』
という本を入手して読んでいますが、
全く入門書ではない感じです。
ブログ記事かニュースレターを基にしている本らしく、
読みにくい英文&スペルミスも頻発です。
https://www.amazon.co.jp/Guidance-Complying-European-Medical-Directive/dp/1468137581/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1486525590&sr=1-1&keywords=medical+device+directive
講師の方にも聞きましたが、
入門書のようなものは知らない、
結局、条文を読むしかない、
と言われました。
今年上半期には、
新しい『Medical Device Regulation (MDR)』の最終版が出されるという話ですので、
この機会に理解しておきたいのですが、
正直、自信はありません。
『医療機器参入/医療機器CEマーキング』セミナーを受講してきました。
http://md.sunflare.com/seminar/seminar_170201.html
内容は、
日本とEUの医療機器関連の法規制についてで、
主催は、
元々翻訳会社で、今は薬事コンサルティングサービスもしている、
株式会社サン・フレアです。
http://www.sunflare.com/
サン・フレアのセミナーを受講するのは、
2011年の震災直後に新田さんのセミナーを受講「しなかった」以来、
初めてです。
(要するに、初めてです)
http://www.wordvbalab.com/
しかし、
EUの医療機器関連の法規制は、
勉強するのが難しいですね。
とりあえず、
日本語&英語の入門書を探したのですが、
読者数が見込めないためでしょうが、
全く見つかりません。
Amazon Unlimitedで、
『Devine Guidance for Complying With the European Medical Device Directive Mdd: The Mdd 93/42/eec』
という本を入手して読んでいますが、
全く入門書ではない感じです。
ブログ記事かニュースレターを基にしている本らしく、
読みにくい英文&スペルミスも頻発です。
https://www.amazon.co.jp/Guidance-Complying-European-Medical-Directive/dp/1468137581/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1486525590&sr=1-1&keywords=medical+device+directive
講師の方にも聞きましたが、
入門書のようなものは知らない、
結局、条文を読むしかない、
と言われました。
今年上半期には、
新しい『Medical Device Regulation (MDR)』の最終版が出されるという話ですので、
この機会に理解しておきたいのですが、
正直、自信はありません。
2017年2月6日月曜日
下請代金の支払手段についての通達が改正
今まで気が付かなかったのが何とも間抜けなのですが、
今日2月6日(月)付のみずほ総合研究所株式会社からのニューズレターで、
下請代金の支払手段についての通達が、
なんと50年ぶりに改正されたことを知りました。
正確には、
2016年12月14日付で、
中小企業庁(=経済産業省の外局)と公正取引委員会の連名で、
全国約21万の親事業者及び約870の業界団体に対して、
通達『下請代金の支払手段について』が出されていたようです。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2016/161214Shitauke2.pdf
これは、
2016年6月19日(日)の私のブログ記事でも言及した、
同じく中小企業庁と公正取引委員会による、
『下請代金の支払手形のサイト短縮について』という、
昭和41年の通達に代わるもので、
「120日手形」の根拠が、
昭和41年の通達だった以上、
この2016年の通達によって、
どのような効果が、どのような時期に、発生するのか、
懸念されます。
(下請事業者にとっては「期待されます」ですね)
「段階的に短縮に努めること」
「将来的には60 日以内とするよう努めること」
という文言なので、
契約書なら、
「努力目標」として、
あまり気にしなくて良いのでしょうが、
公官庁による通達ですから。
ちなみに、
約870の業界団体の1つであるだろう、
『一般社団法人 日本電設工業協会』のウェブサイトに、
中小企業庁&公正取引委員会からの書面が掲載されていました。
http://www.jeca.or.jp/je16sys/pdf/805.pdf
内容は、
まず、上記の通達『下請代金の支払手段について』、
次に、経済産業省&国土交通省&公正取引委員会の連名による、
通達『下請等中小企業の取引条件の改善に向けて』(2016年12月20日付け)。
その通達『下請等企業中小の取引条件の改善に向けて』には、
以下の3つがぶら下がっており、
まず、
①公正取引委員会による、
『下請代金支払遅延防止法に関する運用基準』(2016年12月14日改正、2017年4月1日施行開始)。
次に、
②経済産業省(=中小企業庁)による、
『下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準』(2016年12月14日改正)
最後に、
③上記の通達『下請代金の支払手段について』
つまり、
通達『下請代金の支払手段について』を、
最初と最後に2回重複して掲載しているわけですが、
それだけ、
この通達のインパクトが大きいということだと思います。
以下、
各省庁のウェブサイトに掲載されている原文です。
①公正取引委員会
『下請代金支払遅延防止法に関する運用基準』
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/unyou.html
『下請代金の支払手段について』
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/saito.html
『(平成28年12月14日)「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」の改正について』
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/dec/161214_1.html
②中小企業庁(=経済産業省)
『下請等中小企業の取引条件改善のため、振興基準の改正、通達の見直しを行いました』
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2016/161214Shitauke.htm
『業種別下請ガイドライン』
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/ShitaukeGuideLineGyoushu.htm
いずれの改正も、
間に入る商社の存在は、
ほとんど考慮されていないように思えますが、
関係資料と併せて、
これから読み込んでいきます。
今日2月6日(月)付のみずほ総合研究所株式会社からのニューズレターで、
下請代金の支払手段についての通達が、
なんと50年ぶりに改正されたことを知りました。
正確には、
2016年12月14日付で、
中小企業庁(=経済産業省の外局)と公正取引委員会の連名で、
全国約21万の親事業者及び約870の業界団体に対して、
通達『下請代金の支払手段について』が出されていたようです。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2016/161214Shitauke2.pdf
これは、
2016年6月19日(日)の私のブログ記事でも言及した、
同じく中小企業庁と公正取引委員会による、
『下請代金の支払手形のサイト短縮について』という、
昭和41年の通達に代わるもので、
「120日手形」の根拠が、
昭和41年の通達だった以上、
この2016年の通達によって、
どのような効果が、どのような時期に、発生するのか、
懸念されます。
(下請事業者にとっては「期待されます」ですね)
「段階的に短縮に努めること」
「将来的には60 日以内とするよう努めること」
という文言なので、
契約書なら、
「努力目標」として、
あまり気にしなくて良いのでしょうが、
公官庁による通達ですから。
約870の業界団体の1つであるだろう、
『一般社団法人 日本電設工業協会』のウェブサイトに、
中小企業庁&公正取引委員会からの書面が掲載されていました。
http://www.jeca.or.jp/je16sys/pdf/805.pdf
内容は、
まず、上記の通達『下請代金の支払手段について』、
次に、経済産業省&国土交通省&公正取引委員会の連名による、
通達『下請等中小企業の取引条件の改善に向けて』(2016年12月20日付け)。
その通達『下請等企業中小の取引条件の改善に向けて』には、
以下の3つがぶら下がっており、
まず、
①公正取引委員会による、
『下請代金支払遅延防止法に関する運用基準』(2016年12月14日改正、2017年4月1日施行開始)。
次に、
②経済産業省(=中小企業庁)による、
『下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準』(2016年12月14日改正)
最後に、
③上記の通達『下請代金の支払手段について』
つまり、
通達『下請代金の支払手段について』を、
最初と最後に2回重複して掲載しているわけですが、
それだけ、
この通達のインパクトが大きいということだと思います。
以下、
各省庁のウェブサイトに掲載されている原文です。
①公正取引委員会
『下請代金支払遅延防止法に関する運用基準』
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/unyou.html
『下請代金の支払手段について』
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/saito.html
『(平成28年12月14日)「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」の改正について』
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/dec/161214_1.html
②中小企業庁(=経済産業省)
『下請等中小企業の取引条件改善のため、振興基準の改正、通達の見直しを行いました』
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2016/161214Shitauke.htm
『業種別下請ガイドライン』
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/ShitaukeGuideLineGyoushu.htm
いずれの改正も、
間に入る商社の存在は、
ほとんど考慮されていないように思えますが、
関係資料と併せて、
これから読み込んでいきます。
2017年1月12日木曜日
『注意義務』を英語でどう表現すべきか?
先日、
某米国企業の子会社である某中国企業から、
中国法を準拠法とする、
『注意義務』が絡んだ契約書を、
英語で起案するよう依頼を受けたと、
私の会社の中国現地法人から、
依頼を受けました。
そうなると、
同僚から日本語で具体的な取引条件を聞き取り、
中国法の考え方に基づきながら、
取引先の米国人が最終判断をするかもしれないと思いつつ、
某米国企業の子会社である某中国企業から、
中国法を準拠法とする、
『注意義務』が絡んだ契約書を、
英語で起案するよう依頼を受けたと、
私の会社の中国現地法人から、
依頼を受けました。
そうなると、
同僚から日本語で具体的な取引条件を聞き取り、
中国法の考え方に基づきながら、
取引先の米国人が最終判断をするかもしれないと思いつつ、
契約書を英語で起案する、
というややこしい話になります。
まあ、それはそれとして、
『注意義務』を英語でどう表現すべきか?という、
より一般的な問題が、
より一般的な問題が、
ここでも浮上します。
準拠法に関わらず、
『善良なる管理者の注意をもって』(いわゆる善管注意義務)を直訳して、
"with the care of a good manager"
"with the care of a good custodian"
としている契約書を見掛けますが、
相手から意味不明と言われることが多いため、
私は、
準拠法を日本法にできる場合にのみ、
時には(the "Zenkanchui-gimu" under Japanese laws)などという括弧書きも加えつつ、
上記の表現を使用しています。
米国の契約書や書籍を見る限り、
最善の、または、合理的な注意を払いつつ、
(with (commercially) best/reasonable care)
少なくとも自身の所有物を扱う以上の注意を払う、
(at least with the care the Company would use to handle its own property)
という感じが一般的なようです。
(Kenneth Adamsさんは、"reasonable"一本で行け、と言うでしょうが)
また、
そもそも!"care"という単語を使うこと自体が、
奇異に感じられるのではないか?
という疑問も湧きます。
"efforts""measures"と具体的な動詞との組み合わせで、
注意義務を表現するのが、
より一般的な気もします。
(take all reasonable measures necessary to keep the Confidential Information confidential)
上記の表現を使用しています。
米国の契約書や書籍を見る限り、
最善の、または、合理的な注意を払いつつ、
(with (commercially) best/reasonable care)
少なくとも自身の所有物を扱う以上の注意を払う、
(at least with the care the Company would use to handle its own property)
という感じが一般的なようです。
(Kenneth Adamsさんは、"reasonable"一本で行け、と言うでしょうが)
また、
そもそも!"care"という単語を使うこと自体が、
奇異に感じられるのではないか?
という疑問も湧きます。
"efforts""measures"と具体的な動詞との組み合わせで、
注意義務を表現するのが、
より一般的な気もします。
(take all reasonable measures necessary to keep the Confidential Information confidential)
2016年12月7日水曜日
親子断絶防止法案
超党派の国会議員(約70名)が所属する「親子断絶防止議員連盟」が、
面会交流の実施などを促す「親子断絶防止法案」の提出に向けて、
検討を重ねているとのことです。
以下、『弁護士ドットコム』に掲載されていた、
事務局長である馳浩衆議院議員(自民党)のインタビュー記事ですが、
個人的には、非常に不満です。
いわゆる『親権者の良心』に期待する部分は、
制度的に、できるだけ減らした方が良いと、私は思います。
罰則のない『理念法』を、
どれだけ労力を掛けて作っても、
非常に効率が悪いと思います。
(インタビュー前編)
https://www.bengo4.com/c_3/n_5438/
(インタビュー後篇)
https://www.bengo4.com/c_3/n_5439/
面会交流の実施などを促す「親子断絶防止法案」の提出に向けて、
検討を重ねているとのことです。
以下、『弁護士ドットコム』に掲載されていた、
事務局長である馳浩衆議院議員(自民党)のインタビュー記事ですが、
個人的には、非常に不満です。
いわゆる『親権者の良心』に期待する部分は、
制度的に、できるだけ減らした方が良いと、私は思います。
罰則のない『理念法』を、
どれだけ労力を掛けて作っても、
非常に効率が悪いと思います。
(インタビュー前編)
https://www.bengo4.com/c_3/n_5438/
(インタビュー後篇)
https://www.bengo4.com/c_3/n_5439/
2016年9月28日水曜日
アスファルト合材で価格カルテルか 塗装6社を立ち入り
9月28日の朝日新聞の記事です。
未だに『価格カルテル』が横行しているようです。
『価格カルテル』に参加している各社の法務部門が、
一体どのような働き方を強いられているのかが、
一番気になります。
未だに『価格カルテル』が横行しているようです。
『価格カルテル』に参加している各社の法務部門が、
一体どのような働き方を強いられているのかが、
一番気になります。
2016年9月2日金曜日
東京五輪招致、支出「違法でない」 JOCが報告書
9月2日の朝日新聞の記事によると、
日本オリンピック委員会(JOC)の調査チーム(座長・早川吉尚弁護士)が前日に公表した報告書によると、
「海外の主な関係者への聞き取りはできず、資金の流れや使途は解明できなかったが、招致委員会が約2億3千万円を払った支出や契約は違法ではないとした。」
とのことです。
「、、、招致委が贈賄の意図を持ってBT社に支出したかどうかについては、国内外の関係者34人からの聞き取りなどを基に「疑いはクリアに晴れたと思っている」と述べた。招致委がBT社との契約締結を相談した広告会社の電通を始め、日本側は誰もタン氏とディアク親子側との関係を知らず、使途を知る由もなかったと認定。契約は日本の法律や仏の刑法、IOC倫理規定のいずれにも違反しないと結論づけた。タン氏の活動も相応だったと推認した。」
しかし、
以前から極めて詳細な記事を公開している英Guadian紙の記事によると、
「The Japanese investigation was also unable to study official committee documents because they had been destroyed after Tokyo was chosen to host the 2020 Games.」
とのことで、
これは欧米の司法制度では明白に『証拠隠滅』で、
その事実だけで、
当局や裁判所なら『クロ』と判断すると推測されます。
https://www.theguardian.com/sport/2016/sep/01/japan-olympic-committee-clears-tokyo-bid-leaders-papa-massata-diack
これを、
「契約は日本の法律や仏の刑法、IOC倫理規定のいずれにも違反しないと結論づけ」るのは、
極めて日本らしい判断と言うか、
当局でも裁判所でもない、
単なる調査委員会の報告ですので、
仕方がないのかもしれません。
ちなみに、
早川吉尚弁護士の本業は立教大学法学部教授で、
専門は国際私法です。
まあ、
世界的には大した金額ではないですし、
政治的な理由から、
問題にされることはないと思いますが、
日本の権力者の法&法務に対する無関心さと言うか、軽視ぶりに、
うんざりさせられます。
日本オリンピック委員会(JOC)の調査チーム(座長・早川吉尚弁護士)が前日に公表した報告書によると、
「海外の主な関係者への聞き取りはできず、資金の流れや使途は解明できなかったが、招致委員会が約2億3千万円を払った支出や契約は違法ではないとした。」
とのことです。
「、、、招致委が贈賄の意図を持ってBT社に支出したかどうかについては、国内外の関係者34人からの聞き取りなどを基に「疑いはクリアに晴れたと思っている」と述べた。招致委がBT社との契約締結を相談した広告会社の電通を始め、日本側は誰もタン氏とディアク親子側との関係を知らず、使途を知る由もなかったと認定。契約は日本の法律や仏の刑法、IOC倫理規定のいずれにも違反しないと結論づけた。タン氏の活動も相応だったと推認した。」
しかし、
以前から極めて詳細な記事を公開している英Guadian紙の記事によると、
「The Japanese investigation was also unable to study official committee documents because they had been destroyed after Tokyo was chosen to host the 2020 Games.」
とのことで、
これは欧米の司法制度では明白に『証拠隠滅』で、
その事実だけで、
当局や裁判所なら『クロ』と判断すると推測されます。
https://www.theguardian.com/sport/2016/sep/01/japan-olympic-committee-clears-tokyo-bid-leaders-papa-massata-diack
これを、
「契約は日本の法律や仏の刑法、IOC倫理規定のいずれにも違反しないと結論づけ」るのは、
極めて日本らしい判断と言うか、
当局でも裁判所でもない、
単なる調査委員会の報告ですので、
仕方がないのかもしれません。
ちなみに、
早川吉尚弁護士の本業は立教大学法学部教授で、
専門は国際私法です。
まあ、
世界的には大した金額ではないですし、
政治的な理由から、
問題にされることはないと思いますが、
日本の権力者の法&法務に対する無関心さと言うか、軽視ぶりに、
うんざりさせられます。
2016年8月31日水曜日
製造物責任条項
8/27付けのhitorihoumuさんのブログ記事で、
『製造物責任条項』を取り上げていました。
http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-526.html
確かに、
「製造物責任法は全部で6条しかない短い法律であり、製造業者等の損害賠償の責任しか定められておらず、行政調査に対する情報提供・誠実な協力義務については定められていません。」
ということから、
仕入先から十分な情報収集が出来ず、
結果として(特に国外の)行政から情報を隠蔽していると思われて、
制裁を受ける危険性が商社にはあります。
したがって、
「以前の記事に記載した「補償」と「情報提供・協力義務」という観点から、サプライヤーとの基本契約には、製造物責任条項はしっかり定めて取り交したい」
というのは、
本当にその通りだと思います。
特に、
今年度内に改訂予定の英文雛形には、
しっかりと記載しておこうと考えています。
『製造物責任条項』を取り上げていました。
http://hitorihoumu.blog47.fc2.com/blog-entry-526.html
確かに、
「製造物責任法は全部で6条しかない短い法律であり、製造業者等の損害賠償の責任しか定められておらず、行政調査に対する情報提供・誠実な協力義務については定められていません。」
ということから、
仕入先から十分な情報収集が出来ず、
結果として(特に国外の)行政から情報を隠蔽していると思われて、
制裁を受ける危険性が商社にはあります。
したがって、
「以前の記事に記載した「補償」と「情報提供・協力義務」という観点から、サプライヤーとの基本契約には、製造物責任条項はしっかり定めて取り交したい」
というのは、
本当にその通りだと思います。
特に、
今年度内に改訂予定の英文雛形には、
しっかりと記載しておこうと考えています。
2016年8月25日木曜日
DV被害女性ら「違憲」提訴 「夫婦の子」否認できるのは夫だけ
2016年6月20日(月)の朝日新聞の記事の、
その後の展開ですが、
昨日8月24日(水)に、
神戸地裁に提訴したとのことです。
代理人は当然、作花知志(さっかともし)弁護士です。
個人的には、
実の父親に認知を求める方法を簡便化したり、
そもそも戸籍を取得するのに父親の関与を不要として、
(DV加害者である)元夫の関与を不要とすれば良いだけでは?
と思いますが、
(さらに個人的には、単純に戸籍制度を廃止すれば良いだけ、と思いますが)
より深い理由や経緯があるのでしょう。
何をもって『DV加害者』とするかその基準が難しいかもしれませんし、
その(おそらく公的な)基準に達してなくても、
絶対に会いたくないというケースも多そうですし。
しかし、作花弁護士は、凄いですね。
その後の展開ですが、
昨日8月24日(水)に、
神戸地裁に提訴したとのことです。
代理人は当然、作花知志(さっかともし)弁護士です。
個人的には、
実の父親に認知を求める方法を簡便化したり、
そもそも戸籍を取得するのに父親の関与を不要として、
(DV加害者である)元夫の関与を不要とすれば良いだけでは?
と思いますが、
(さらに個人的には、単純に戸籍制度を廃止すれば良いだけ、と思いますが)
より深い理由や経緯があるのでしょう。
何をもって『DV加害者』とするかその基準が難しいかもしれませんし、
その(おそらく公的な)基準に達してなくても、
絶対に会いたくないというケースも多そうですし。
しかし、作花弁護士は、凄いですね。
2016年8月24日水曜日
相続法改正の中間試案
今日から始まった朝日新聞の連載記事でようやく知りましたが、
今年6月に、相続法改正の中間試案が出ていたそうです。
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900291.html
(民法の)相続法は、
生活への直接的影響が極めて大きい法律なので、
非常に興味深いです。
個人的には、
両親にほとんど財産がないので、
あまり関係のない話なのですが、
『遺言』の制度と、
『遺留分』(民法1028条~)の保障制度は、
どうにかして欲しいと思いますので、
初めて意見公募に応じてみようと思っています。
具体的には、
『自筆証書遺言』(民法968条)
『公正証書遺言』(民法969条)
『秘密証書遺言』(民法970条)
の方式に加えて、
公証人の代わりに弁護士が関与する、
より簡易な方式が利用できれば良いなと思います。
現状ですと、
公証人が関与しない方式は、
煩雑な『自筆証書遺言』だけなので。
しかし、
中間試案を読んだだけでは、
改正の意図が理解できず、
「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案の補足説明」
を読んでようやく理解できるというのは、
法務マンとしては失格なのだろうなと、
反省させられました。
今年6月に、相続法改正の中間試案が出ていたそうです。
http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900291.html
(民法の)相続法は、
生活への直接的影響が極めて大きい法律なので、
非常に興味深いです。
個人的には、
両親にほとんど財産がないので、
あまり関係のない話なのですが、
『遺言』の制度と、
『遺留分』(民法1028条~)の保障制度は、
どうにかして欲しいと思いますので、
初めて意見公募に応じてみようと思っています。
具体的には、
『自筆証書遺言』(民法968条)
『公正証書遺言』(民法969条)
『秘密証書遺言』(民法970条)
の方式に加えて、
公証人の代わりに弁護士が関与する、
より簡易な方式が利用できれば良いなと思います。
現状ですと、
公証人が関与しない方式は、
煩雑な『自筆証書遺言』だけなので。
しかし、
中間試案を読んだだけでは、
改正の意図が理解できず、
「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案の補足説明」
を読んでようやく理解できるというのは、
法務マンとしては失格なのだろうなと、
反省させられました。
2016年8月8日月曜日
アマゾンに立ち入り検査 公取委、独禁法違反の疑いで
2016年8月8日の朝日新聞の記事です。
上記の記事によると、
今回の「不公正な取引方法」は、
「拘束条件付き取引」(独禁法2条9項6号による「一般指定12項」)
とのことです。
具体的に対象となったのは、
下記の、いわゆる「最恵条件条項」のようです。
・ライバル社に有利な条件を提供する時はアマゾンに通知する
・最低でもライバル社と同条件でアマゾンと契約する
競争者一般と取引しないことを条件としているわけではないので、
「排他条件付き取引」(独禁法2条9項6号による「一般指定11項」)には該当せず、
また、
「再販売価格を拘束」(独禁法2条9項4号)しているわけでもないので、
キャッチオール的な「拘束条件付き取引」での立ち入り検査となったのでしょう。
今回このような契約書上の条件が公取委に摘発されたというのは、
日本法を準拠法とした契約書を審査する際には役に立ちそうですが、
私が業務でよく見掛けるのは、
日本法以外を準拠法とした英文契約書上ですので、
私の業務では、あまり役には立たなさそうです。
上記の記事によると、
今回の「不公正な取引方法」は、
「拘束条件付き取引」(独禁法2条9項6号による「一般指定12項」)
とのことです。
具体的に対象となったのは、
下記の、いわゆる「最恵条件条項」のようです。
・ライバル社に有利な条件を提供する時はアマゾンに通知する
・最低でもライバル社と同条件でアマゾンと契約する
競争者一般と取引しないことを条件としているわけではないので、
「排他条件付き取引」(独禁法2条9項6号による「一般指定11項」)には該当せず、
また、
「再販売価格を拘束」(独禁法2条9項4号)しているわけでもないので、
キャッチオール的な「拘束条件付き取引」での立ち入り検査となったのでしょう。
今回このような契約書上の条件が公取委に摘発されたというのは、
日本法を準拠法とした契約書を審査する際には役に立ちそうですが、
私が業務でよく見掛けるのは、
日本法以外を準拠法とした英文契約書上ですので、
私の業務では、あまり役には立たなさそうです。
2016年8月5日金曜日
「straight bill」の日本語訳
「Bill of Lading」(船荷証券)の一種に、
「straight bill」と呼ばれる、
受取人を記名した船荷証券があります。
たとえば、
「記名式船荷証券」を英辞郎で引くと、
「straight B/L」が出てきますし、
たいていどのウェブサイトを見ても、
「straight B/L」の日本語訳として「記名式船荷証券」が使用されています。
しかし、
日本法では、
国際海上物品運送法10条で、
船荷証券の扱いについて、
商法574条を準用しており、
「貨物引換証は其記名式なるときと雖も裏書に依りて之を譲渡すことを得。但貨物引換証に裏書を禁する旨を記載したるときは此限に在らず。」(商法574条)
ということから、
受取人を記名しても、
「裏書を禁する旨を記載」しない限り、
裏書譲渡ができるのに対して、
米国法では、
「straight bill」は裏書譲渡ができず(=non-negotiable)、
単なる(運送人が発行する)「受領書」「運送契約書」でしかなく、
「straight bill」を持っているだけでは荷物を引き取ることはできません。
(荷物を引き取るためには記名されている本人であることを証明する必要があります)
したがって、
場合によっては「straight bill」を「記名式船荷証券」と訳すのは正確でなく、
「譲渡禁止船荷証券」と訳すのが正しいと思います。
単純に横のモノを縦にするだけではダメだという、
典型例だと思います。
「straight bill」と呼ばれる、
受取人を記名した船荷証券があります。
たとえば、
「記名式船荷証券」を英辞郎で引くと、
「straight B/L」が出てきますし、
たいていどのウェブサイトを見ても、
「straight B/L」の日本語訳として「記名式船荷証券」が使用されています。
しかし、
日本法では、
国際海上物品運送法10条で、
船荷証券の扱いについて、
商法574条を準用しており、
「貨物引換証は其記名式なるときと雖も裏書に依りて之を譲渡すことを得。但貨物引換証に裏書を禁する旨を記載したるときは此限に在らず。」(商法574条)
ということから、
受取人を記名しても、
「裏書を禁する旨を記載」しない限り、
裏書譲渡ができるのに対して、
米国法では、
「straight bill」は裏書譲渡ができず(=non-negotiable)、
単なる(運送人が発行する)「受領書」「運送契約書」でしかなく、
「straight bill」を持っているだけでは荷物を引き取ることはできません。
(荷物を引き取るためには記名されている本人であることを証明する必要があります)
したがって、
場合によっては「straight bill」を「記名式船荷証券」と訳すのは正確でなく、
「譲渡禁止船荷証券」と訳すのが正しいと思います。
単純に横のモノを縦にするだけではダメだという、
典型例だと思います。
2016年6月20日月曜日
嫡出否認できるのは夫だけ DV被害女性「違憲」提訴へ
今朝の朝日新聞に、
件名の記事がありました。
件名の記事がありました。
作花知志(さっかともし)弁護士、
今回も頑張っていますね。
私は、
戸籍制度はなくした方が良いと思っていますが、
私の妻は、
それには絶対に反対しています。
2016年6月19日日曜日
下請法による手形サイトの期日制限
どのウェブサイトを見ても、
「60日以内」に手形を振り出す必要があり(下請法2条の2)、
手形サイトは「120日以内」と書かれていますが、
その「120日以内」の根拠が書かれているウェブサイトはほとんどありません。
一つ見つけたのは、
↓の弁護士事務所のウェブサイトですが、
http://www.akatsu-bengoshi.or.jp/2011/107/
思った通り、
「公取&中小企業庁の昭和41年の通達」が根拠のようで、
「原則として120日以内」と記載されています。
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/saito.html
要するに、
「当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形」でなければ良い、
ということですね(下請法4条2項2号)。
「60日以内」に手形を振り出す必要があり(下請法2条の2)、
手形サイトは「120日以内」と書かれていますが、
その「120日以内」の根拠が書かれているウェブサイトはほとんどありません。
一つ見つけたのは、
↓の弁護士事務所のウェブサイトですが、
http://www.akatsu-bengoshi.or.jp/2011/107/
思った通り、
「公取&中小企業庁の昭和41年の通達」が根拠のようで、
「原則として120日以内」と記載されています。
http://www.jftc.go.jp/shitauke/legislation/saito.html
要するに、
「当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形」でなければ良い、
ということですね(下請法4条2項2号)。