毎年10月の第1月曜日から始まる、
米連邦最高裁(SCOTUS)の2017年10月会期が、
(米国時間の)明日開始します。
前2016年10月会期は、
1人空席で8人の判事でしたので、
4対4になりそうなcontentiousなケースを避けようとする配慮があったようですが、
その分、
今期はcontentiousなケースも精力的に取り上げていくだろうと推測されます。
とりあえず、
今期最初の2週間の口頭弁論の予定表です。
https://www.supremecourt.gov/oral_arguments/argument_calendars/MonthlyArgumentCal0otober2017.pdf
プライベートの事情で、
SCOTUSの閉会時期と合わせるかのように、
ほとんど更新できていなかった本ブログですが、
ようやくプライベートの事情が落ち着いてきましたので、
本ブログも今後は精力的に更新していくつもりです。
長らく2人法務だった私が勤務する会社も、
ちょうど明日から3人目の法務担当者が中途採用で加わることになり、
座席の配置も変わりますので、
そういう意味でも、
心機一転という感じがします。
2017年10月1日日曜日
2017年3月11日土曜日
3月10日開催「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」無料レクチャー&パネルディスカッション
以前に当ブログで募集していたイベントですが、
http://shoshahomu.blogspot.jp/2017/01/310.html
昨日3月10日(金)、
「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」と題して、
セミナーおよびパネルディスカッション(TAYL7)を開催いたしました。
開場の18時30分から、
多くの人たちに来ていただき、
セミナー&パネルディスカッション共に、
予定時間を大幅に超える盛り上がり(?)でした。
その後、
タイ料理店に場所を移しての、
第17回「新橋・法務交流会」(DAYL17)も大盛況でした。
これも全て、
参加していただいた皆様のおかげです。
本当に、ありがとうございました。
次回は5月に、
「法務の英語学習」をテーマに、
TAYL8&DAYL18の開催を予定しています。
過去のTAYL&DAYLにご参加いただいたた方も、
まだ未参加の方も、
ぜひご参加ください。
詳細が決まり次第、
また当ブログでも、
お知らせしますので、
よろしくお願いします。
http://shoshahomu.blogspot.jp/2017/01/310.html
昨日3月10日(金)、
「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」と題して、
セミナーおよびパネルディスカッション(TAYL7)を開催いたしました。
開場の18時30分から、
多くの人たちに来ていただき、
セミナー&パネルディスカッション共に、
予定時間を大幅に超える盛り上がり(?)でした。
その後、
タイ料理店に場所を移しての、
第17回「新橋・法務交流会」(DAYL17)も大盛況でした。
これも全て、
参加していただいた皆様のおかげです。
本当に、ありがとうございました。
次回は5月に、
「法務の英語学習」をテーマに、
TAYL8&DAYL18の開催を予定しています。
過去のTAYL&DAYLにご参加いただいたた方も、
まだ未参加の方も、
ぜひご参加ください。
詳細が決まり次第、
また当ブログでも、
お知らせしますので、
よろしくお願いします。
2017年2月15日水曜日
米国:14歳の結婚が認められている米・ニューヨーク州
2月13日付(米国東部標準時間)の、
ヒューマン・ライツ・ウォッチによる記事です。
https://www.hrw.org/ja/news/2017/02/14/300136
「ニューヨーク州の現行法は結婚が認められる婚姻適齢を18歳以上と定めているものの、16歳・17歳の子どもは保護者の許可、14歳・15歳の子どもでもそれに加えて裁判官の許可を得られれば、例外的に結婚することができる。」
とのことですが、
ニューヨーク州で14歳の結婚が合法というのは、
驚きました。
おそらく歴史的な経緯があるのでしょうが。
とは言え、
すぐに16歳以下の結婚を非合法&17歳・18歳の結婚に裁判官の許可を必要とする法令が作られそうです。
http://www.wgrz.com/news/local/marriage-at-14-legal-in-ny-but-not-for-long/408299109
ヒューマン・ライツ・ウォッチによる記事です。
https://www.hrw.org/ja/news/2017/02/14/300136
「ニューヨーク州の現行法は結婚が認められる婚姻適齢を18歳以上と定めているものの、16歳・17歳の子どもは保護者の許可、14歳・15歳の子どもでもそれに加えて裁判官の許可を得られれば、例外的に結婚することができる。」
とのことですが、
ニューヨーク州で14歳の結婚が合法というのは、
驚きました。
おそらく歴史的な経緯があるのでしょうが。
とは言え、
すぐに16歳以下の結婚を非合法&17歳・18歳の結婚に裁判官の許可を必要とする法令が作られそうです。
http://www.wgrz.com/news/local/marriage-at-14-legal-in-ny-but-not-for-long/408299109
2017年2月12日日曜日
米入国禁止の大統領令、政権側の不服退ける 連邦控訴裁
朝日新聞の速報ですが、
米国時間2月9日、
連邦第9控訴裁(カリフォルニア州サンフランシスコ)が、
7カ国(イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメン)の国民の入国を一時禁止した米大統領令について、
一時的な効力停止を維持する決定をしました。
http://digital.asahi.com/articles/ASK290HTXK28UHBI02Y.html?ref=flashmail
これは、
米国時間2月3日に出された、
この問題も、
オバマケアと同様に、
最終的には連邦最高裁に上げられることになると思います。
その場合のシナリオを、
『The Nine』『The Oath』の著者であるJeffrey Toobin氏が、
2月10日付の『The New Yorker』の記事にまとめています。
http://www.newyorker.com/news/daily-comment/the-vulnerabilities-in-the-ninth-circuits-executive-order-decision
この記事の中でToobin氏は、
連邦最高裁が米大統領令を支持する可能性のある論点として、
以下の4つのポイントを挙げています。
①憲法第3条に規定する、
当時者適格(standing)を満たさないのではないか?
今回のケースでは、
ワシントン州とミネソタ州が原告となっているわけですが、
その理由が、
「教授陣や学生たちへの影響により、州立大学の教育や研究が害される」
というものです。
教授陣や学生たち「自身」が提訴したのであれば、
何の問題もありませんが、
果たしてワシントン州やミネソタ州に当時者適格(standing)があるのかと。
②トランプ大統領は、
今回の大統領令を、
合衆国法典第8編第1182条(f)に基づいて出しているわけですが、
この制定法について、
連邦第9控訴裁は何の言及もしていないと。
③連邦第9控訴裁は、
今回の大統領令が基本的に「Due Process」違反であると判断しているわけですが、
その際に、主に「市民権」を持っている人たちに言及しているのですが、
今回の大統領令による影響を受ける人たちの大半は、
「市民権」を持っていない人たちであり、
そのような人たちの「Due Process」についての権利は遥かに弱いだろうと。
④原告側は、
今回の大統領令が「宗教による差別」であると主張しているわけですが、
この点についても、
入国の許可・不許可に関しては、
大統領に大きな裁量が与えられており、
原告側による「宗教による差別」であるとの主張が認められないかもしれない、
としています。
今回のケースが連邦最高裁に上げられることになれば、
おそらく、
いつものようにケネディ判事の判断次第になると思いますが、
移民や安全保障に関する大統領権限の根幹に係わってくるケースであり、
予断を許さない、
極めて興味深いケースになると思います。
(2月13日追記)
ちょうど1年前の「米国『テロリスト渡航防止法』施行開始」の記事へのアクセスが、
急に増えているので読み直してみたら、
その時=オバマ政権が指定した7カ国と同じですね。
http://shoshahomu.blogspot.jp/2016/02/blog-post_17.html
トランプ政権になって、
急に出てきた話というわけでもなさそうです。
(2月14日追記)
マイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)の辞任により、
トランプ政権は当面、
(バノン首席戦略官が主導したと言われる)今回のケースを、
連邦最高裁に上げることはなさそうですね。
米国時間2月9日、
連邦第9控訴裁(カリフォルニア州サンフランシスコ)が、
7カ国(イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメン)の国民の入国を一時禁止した米大統領令について、
一時的な効力停止を維持する決定をしました。
http://digital.asahi.com/articles/ASK290HTXK28UHBI02Y.html?ref=flashmail
これは、
米国時間2月3日に出された、
ワシントン州西部地区による『暫定的差し止め命令』(temporary restraining order)を支持するものです。
この問題も、
オバマケアと同様に、
最終的には連邦最高裁に上げられることになると思います。
その場合のシナリオを、
『The Nine』『The Oath』の著者であるJeffrey Toobin氏が、
2月10日付の『The New Yorker』の記事にまとめています。
http://www.newyorker.com/news/daily-comment/the-vulnerabilities-in-the-ninth-circuits-executive-order-decision
この記事の中でToobin氏は、
連邦最高裁が米大統領令を支持する可能性のある論点として、
以下の4つのポイントを挙げています。
①憲法第3条に規定する、
当時者適格(standing)を満たさないのではないか?
今回のケースでは、
ワシントン州とミネソタ州が原告となっているわけですが、
その理由が、
「教授陣や学生たちへの影響により、州立大学の教育や研究が害される」
というものです。
教授陣や学生たち「自身」が提訴したのであれば、
何の問題もありませんが、
果たしてワシントン州やミネソタ州に当時者適格(standing)があるのかと。
②トランプ大統領は、
今回の大統領令を、
合衆国法典第8編第1182条(f)に基づいて出しているわけですが、
この制定法について、
連邦第9控訴裁は何の言及もしていないと。
③連邦第9控訴裁は、
今回の大統領令が基本的に「Due Process」違反であると判断しているわけですが、
その際に、主に「市民権」を持っている人たちに言及しているのですが、
今回の大統領令による影響を受ける人たちの大半は、
「市民権」を持っていない人たちであり、
そのような人たちの「Due Process」についての権利は遥かに弱いだろうと。
④原告側は、
今回の大統領令が「宗教による差別」であると主張しているわけですが、
この点についても、
入国の許可・不許可に関しては、
大統領に大きな裁量が与えられており、
原告側による「宗教による差別」であるとの主張が認められないかもしれない、
としています。
今回のケースが連邦最高裁に上げられることになれば、
おそらく、
いつものようにケネディ判事の判断次第になると思いますが、
移民や安全保障に関する大統領権限の根幹に係わってくるケースであり、
予断を許さない、
極めて興味深いケースになると思います。
(2月13日追記)
ちょうど1年前の「米国『テロリスト渡航防止法』施行開始」の記事へのアクセスが、
急に増えているので読み直してみたら、
その時=オバマ政権が指定した7カ国と同じですね。
http://shoshahomu.blogspot.jp/2016/02/blog-post_17.html
トランプ政権になって、
急に出てきた話というわけでもなさそうです。
(2月14日追記)
マイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)の辞任により、
トランプ政権は当面、
(バノン首席戦略官が主導したと言われる)今回のケースを、
連邦最高裁に上げることはなさそうですね。
2017年2月9日木曜日
米上院、5票差でセッションズ司法長官を承認
日本時間で2月9日、
米国時間で2月8日、
米上院で、
トランプ大統領が司法長官に指名したジェフ・セッションズ氏(Jeff Sessions)が、
52対47の賛成多数で承認されました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Jeff_Sessions
共和党議員全員と民主党議員1人の賛成を得たとのことですが、
ちなみにその民主党議員とは、
ジョー・マンチン上院議員(Joe Manchin)です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Joe_Manchin
マンチン議員は、
民主党に所属しながらも、
中絶反対派&銃賛成派ということで、
共和党と親和性が高い議員のようです。
以下、日経新聞の記事です。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H2Z_Z00C17A2MM0000/
まず確実に承認されるであろう、
ゴーサッチ連邦最高裁判事候補の指名と共に、
米国司法の保守化がどこまで進むのか、
懸念されます。
同時に、
興味深くもありますが。
米国時間で2月8日、
米上院で、
トランプ大統領が司法長官に指名したジェフ・セッションズ氏(Jeff Sessions)が、
52対47の賛成多数で承認されました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Jeff_Sessions
共和党議員全員と民主党議員1人の賛成を得たとのことですが、
ちなみにその民主党議員とは、
ジョー・マンチン上院議員(Joe Manchin)です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Joe_Manchin
マンチン議員は、
民主党に所属しながらも、
中絶反対派&銃賛成派ということで、
共和党と親和性が高い議員のようです。
以下、日経新聞の記事です。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H2Z_Z00C17A2MM0000/
まず確実に承認されるであろう、
ゴーサッチ連邦最高裁判事候補の指名と共に、
米国司法の保守化がどこまで進むのか、
懸念されます。
同時に、
興味深くもありますが。
2017年2月1日水曜日
トランプ米大統領、連邦最高裁判事に保守派のゴーサッチ判事を指名
2017年1月31日(米国時間)、
トランプ米大統領が、
2016年2月に保守派のアントニン・スカーリア判事が死亡して以来、
1年近く空席が埋まらず「8人」のままとなっていた連邦最高裁判事に、
保守派のニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)第10巡回区連邦控訴裁判所判事を指名しました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Neil_Gorsuch
Wikipediaを読む限りでは、
前任者に負けず劣らず、
originalist(原意主義者)でtextualist(条文主義者)のようです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Originalism
https://ja.wikipedia.org/wiki/司法条文主義
トランプ米大統領は、
選挙期間中から一貫して、
「スカーリア元判事のような判事たちを任命する」
("looking to appoint judges very much in the mold of Justice Scalia." )
と言っていたわけですから、
当然のことですが。
各連邦最高裁判事候補が、
どれだけスカーリア元判事に似ているかという、
「スカーリア基準」(Scalia Index)というものも議論されていて、
ゴーサッチ判事は、
トーマス・リー・ユタ州最高裁判所判事に次いで2位とのことでした。
http://www.usatoday.com/story/news/politics/2017/01/30/supreme-court-trump-scalia-pryor-gorsuch/97057474/
「スカーリア基準」は、
以下の3つの基準から構成されています。
①originalism(原意主義)
②スカーリア元判事が書いた「法律関係以外の」著作の引用数。
③どれだけ多くの「補足意見」「意見」「反対意見」を述べているか。
(多いほどスカーリア元判事に似ている)
元の論文もネット経由で読めますので、
興味のある方はどうぞ。
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2874794
ちなみにトーマス・リー判事は、
ぶっちぎりの1位ですが、
連邦最高裁の判例に拘束される連邦裁判事と異なり、
トーマス・リー判事はユタ州の最高裁判所判事ですので、
連邦裁判事であるゴーサッチ判事とは、
同じ土俵では比較できないと、
補足説明がされています。
しかし、
返す返すも、
16年3月にオバマ前大統領が連邦最高裁判事に指名した、
メリック・ガーランドDC巡回区連邦控訴裁判所判事について、
上院共和党が投票に掛けることを拒否していたのを、
オバマ前大統領が政治問題化しなかったことが悔やまれます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Merrick_Garland
(上院選ではともかく)
大統領選では、
共和党に負けるはずがないという、
民主党上層部の油断があったように思えます。
ギンズバーグ判事が来月3月で84歳、
(「84歳」で最高裁判事を務めるって、その気力&体力が信じられません!)
https://en.wikipedia.org/wiki/Ruth_Bader_Ginsburg
ブライヤー判事が現在78歳であることを考えると、
https://en.wikipedia.org/wiki/Stephen_Breyer
連邦最高裁の右傾化は当面(=私が生きている間?)続きそうです。
(2017年2月12日追記)
今後の流れがscotusblogの2月7日付の記事に書かれていましたが、
http://www.scotusblog.com/2017/02/gorsuch-nomination-whats-next/
クローゼットから何かとんでもないモノが出て来ない限り、
遅かれ早かれ、
ゴーサッチ判事が上院で承認されるのは確実でしょう。
それでも、
「ゴーサッチ判事が承認された場合、民主党は何はともあれ、ガーランド判事が前代未聞の形で与えられなかった地位を与えられた人物として、ゴーサッチ判事の名前の横に常にアスタリスクマーク(=注意書きのマークです)が付くようにしようするだろう」
とのことです。
そして、
「本当に重要なのは、次の空席で、(民主党&共和党)両者共に、それが生じることは分かっている。唯一の疑問は、それが何時かということだ。」
と、記事は締めています。
トランプ米大統領が、
2016年2月に保守派のアントニン・スカーリア判事が死亡して以来、
1年近く空席が埋まらず「8人」のままとなっていた連邦最高裁判事に、
保守派のニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)第10巡回区連邦控訴裁判所判事を指名しました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Neil_Gorsuch
Wikipediaを読む限りでは、
前任者に負けず劣らず、
originalist(原意主義者)でtextualist(条文主義者)のようです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Originalism
https://ja.wikipedia.org/wiki/司法条文主義
トランプ米大統領は、
選挙期間中から一貫して、
「スカーリア元判事のような判事たちを任命する」
("looking to appoint judges very much in the mold of Justice Scalia." )
と言っていたわけですから、
当然のことですが。
各連邦最高裁判事候補が、
どれだけスカーリア元判事に似ているかという、
「スカーリア基準」(Scalia Index)というものも議論されていて、
ゴーサッチ判事は、
トーマス・リー・ユタ州最高裁判所判事に次いで2位とのことでした。
http://www.usatoday.com/story/news/politics/2017/01/30/supreme-court-trump-scalia-pryor-gorsuch/97057474/
「スカーリア基準」は、
以下の3つの基準から構成されています。
①originalism(原意主義)
②スカーリア元判事が書いた「法律関係以外の」著作の引用数。
③どれだけ多くの「補足意見」「意見」「反対意見」を述べているか。
(多いほどスカーリア元判事に似ている)
元の論文もネット経由で読めますので、
興味のある方はどうぞ。
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2874794
ちなみにトーマス・リー判事は、
ぶっちぎりの1位ですが、
連邦最高裁の判例に拘束される連邦裁判事と異なり、
トーマス・リー判事はユタ州の最高裁判所判事ですので、
連邦裁判事であるゴーサッチ判事とは、
同じ土俵では比較できないと、
補足説明がされています。
しかし、
返す返すも、
16年3月にオバマ前大統領が連邦最高裁判事に指名した、
メリック・ガーランドDC巡回区連邦控訴裁判所判事について、
上院共和党が投票に掛けることを拒否していたのを、
オバマ前大統領が政治問題化しなかったことが悔やまれます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Merrick_Garland
(上院選ではともかく)
大統領選では、
共和党に負けるはずがないという、
民主党上層部の油断があったように思えます。
ギンズバーグ判事が来月3月で84歳、
(「84歳」で最高裁判事を務めるって、その気力&体力が信じられません!)
https://en.wikipedia.org/wiki/Ruth_Bader_Ginsburg
ブライヤー判事が現在78歳であることを考えると、
https://en.wikipedia.org/wiki/Stephen_Breyer
連邦最高裁の右傾化は当面(=私が生きている間?)続きそうです。
(2017年2月12日追記)
今後の流れがscotusblogの2月7日付の記事に書かれていましたが、
http://www.scotusblog.com/2017/02/gorsuch-nomination-whats-next/
クローゼットから何かとんでもないモノが出て来ない限り、
遅かれ早かれ、
ゴーサッチ判事が上院で承認されるのは確実でしょう。
それでも、
「ゴーサッチ判事が承認された場合、民主党は何はともあれ、ガーランド判事が前代未聞の形で与えられなかった地位を与えられた人物として、ゴーサッチ判事の名前の横に常にアスタリスクマーク(=注意書きのマークです)が付くようにしようするだろう」
とのことです。
そして、
「本当に重要なのは、次の空席で、(民主党&共和党)両者共に、それが生じることは分かっている。唯一の疑問は、それが何時かということだ。」
と、記事は締めています。
2017年1月31日火曜日
米司法省サリー・イェイツ長官代理が解任
米国時間で1月30日、
トランプ大統領が命じた中東・アフリカ7カ国からの入国禁止措置について、
大統領令に従わないよう同省に通知した、
米司法省サリー・イェイツ長官代理が解任されました。
元々、民主党の人なので、
当然の流れと言えば、当然の流れです。
後任は、
ダナ・ボエンテ連邦検事(ヴァージニア州東地区)。
https://en.wikipedia.org/wiki/Dana_Boente
ちなみに、
サリー・イェイツ「前」長官代理は、
企業犯罪において個人の責任を積極的に追及していく方針を表明した、
いわゆる『Yates Memo』の著者です。
https://www.justice.gov/dag/file/769036/download
そして、
その前の司法長官は、
黒人女性として初めて司法長官になったロレッタ・リンチ女史。
https://en.wikipedia.org/wiki/Loretta_Lynch
さらにその前の司法長官は、
私も個人的に付き合いのある法律事務所、
Covington & Burlingで司法長官就任まで勤務していた&辞任後戻った、
黒人男性として初めて司法長官になったエリック・ホルダー氏。
https://en.wikipedia.org/wiki/Eric_Holder
こう書いていくと、
米司法省長官も、
何となく親しみが湧いてくるのが不思議です(笑)。
トランプ大統領が命じた中東・アフリカ7カ国からの入国禁止措置について、
大統領令に従わないよう同省に通知した、
米司法省サリー・イェイツ長官代理が解任されました。
元々、民主党の人なので、
当然の流れと言えば、当然の流れです。
後任は、
ダナ・ボエンテ連邦検事(ヴァージニア州東地区)。
https://en.wikipedia.org/wiki/Dana_Boente
ちなみに、
サリー・イェイツ「前」長官代理は、
企業犯罪において個人の責任を積極的に追及していく方針を表明した、
いわゆる『Yates Memo』の著者です。
https://www.justice.gov/dag/file/769036/download
そして、
その前の司法長官は、
黒人女性として初めて司法長官になったロレッタ・リンチ女史。
https://en.wikipedia.org/wiki/Loretta_Lynch
さらにその前の司法長官は、
私も個人的に付き合いのある法律事務所、
Covington & Burlingで司法長官就任まで勤務していた&辞任後戻った、
黒人男性として初めて司法長官になったエリック・ホルダー氏。
https://en.wikipedia.org/wiki/Eric_Holder
こう書いていくと、
米司法省長官も、
何となく親しみが湧いてくるのが不思議です(笑)。
2017年1月26日木曜日
東芝、原発工事の撤退検討 設計・納入に専念 損失防止策
2017年1月26日の朝日新聞の記事です。
「原発新設の事業は、設計、原子炉などの納入、建設工事の三つに大きく分かれ、東芝の米原発子会社ウェスチングハウス(WH)は設計や原子炉などの納入を手がけてきた。今回の損失計上は、遅れていた原発4基の工事を進めるため、WHが建設工事の会社を15年末に買収し、建設工事を自前で手がけるようになったことがきっかけ。買収後に費用が大きく膨らんだ。」
これ、
WHが建設工事会社と紛争になって、
そのままだと引当金を積まなければならないなどして、
東芝全体が債務超過に陥る危険性があるため、
時間稼ぎのために、
その紛争相手だった建設工事会社を買収したと聞いていたのですが、
違っていたようです。
少し調べてみたところ、
2015年10月29日付のForbesの記事を見付けました。
http://www.forbes.com/sites/williampentland/2015/10/29/why-chicago-bridge-iron-sold-its-nuclear-business-to-westinghouse/#194864ef158e
電気会社側とWH&建設工事会社側との訴訟は、
2012年11月1日午前8時から始まっており、
お互いが別の州で提訴したことから、
どちらが原告となり、どの州で裁判するのかが決まるまでに、まず1年掛かり、
(その判決です↓)
https://www.cadc.uscourts.gov/internet/opinions.nsf/8B6AB6641655E38085257E0400525346/%24file/13-7151-1541465.pdf
その後の裁判の進行も良い感じではなかったので、
建設工事会社(CB&I)が損失を確定してでも、
裁判&賠償責任から抜けたがった、
というのが真相のようです。
WHとCB&Iが紛争になったのは、
CB&Iの原発工事部門(CB&I Stone & Webster Inc.)を、
WHが買収した後のようです。
2016年12月28日付のReutersの記事です。
http://www.reuters.com/article/us-toshiba-accounting-workingcapital-idUSKBN14H1WT
改めて、
会計周りの知識&英語を入れておく必要性を感じました。
ちなみに、
上記の訴訟競合ですが、
契約書のVenue(裁判管轄)条項には、
the parties "agree to the non-exclusive jurisdiction of the United States District Court for the District of Columbia for any legal proceedings" arising out of the contract and "accept, generally and unconditionally, the jurisdiction" of that court.
Each party waives the right to challenge cases brought in the D.C. District Court "on the basis of forum non-conveniens or improper venue".
と規定されていて、
さらに、
the parties do not "waive any first-to-file challenges to venue."
と規定されていたとのことです。
結局、
「原発新設の事業は、設計、原子炉などの納入、建設工事の三つに大きく分かれ、東芝の米原発子会社ウェスチングハウス(WH)は設計や原子炉などの納入を手がけてきた。今回の損失計上は、遅れていた原発4基の工事を進めるため、WHが建設工事の会社を15年末に買収し、建設工事を自前で手がけるようになったことがきっかけ。買収後に費用が大きく膨らんだ。」
これ、
WHが建設工事会社と紛争になって、
そのままだと引当金を積まなければならないなどして、
東芝全体が債務超過に陥る危険性があるため、
時間稼ぎのために、
その紛争相手だった建設工事会社を買収したと聞いていたのですが、
違っていたようです。
少し調べてみたところ、
2015年10月29日付のForbesの記事を見付けました。
http://www.forbes.com/sites/williampentland/2015/10/29/why-chicago-bridge-iron-sold-its-nuclear-business-to-westinghouse/#194864ef158e
電気会社側とWH&建設工事会社側との訴訟は、
2012年11月1日午前8時から始まっており、
お互いが別の州で提訴したことから、
どちらが原告となり、どの州で裁判するのかが決まるまでに、まず1年掛かり、
(その判決です↓)
https://www.cadc.uscourts.gov/internet/opinions.nsf/8B6AB6641655E38085257E0400525346/%24file/13-7151-1541465.pdf
その後の裁判の進行も良い感じではなかったので、
建設工事会社(CB&I)が損失を確定してでも、
裁判&賠償責任から抜けたがった、
というのが真相のようです。
WHとCB&Iが紛争になったのは、
CB&Iの原発工事部門(CB&I Stone & Webster Inc.)を、
WHが買収した後のようです。
2016年12月28日付のReutersの記事です。
http://www.reuters.com/article/us-toshiba-accounting-workingcapital-idUSKBN14H1WT
改めて、
会計周りの知識&英語を入れておく必要性を感じました。
ちなみに、
上記の訴訟競合ですが、
契約書のVenue(裁判管轄)条項には、
the parties "agree to the non-exclusive jurisdiction of the United States District Court for the District of Columbia for any legal proceedings" arising out of the contract and "accept, generally and unconditionally, the jurisdiction" of that court.
Each party waives the right to challenge cases brought in the D.C. District Court "on the basis of forum non-conveniens or improper venue".
と規定されていて、
さらに、
the parties do not "waive any first-to-file challenges to venue."
と規定されていたとのことです。
結局、
DCへの提訴は却下されて、
ジョージア州南地区への提訴が認められたわけですが、
何を追記したところで、
「the non-exclusive jurisdiction」ではダメだということだと思います。
もっとも、
もっとも、
「the exclusive jurisdiction」と規定していたとしても、
DCへの提訴が認められたかは怪しいと思いますが。
(2017年2月2日追記)
いろいろなニュース記事を読むと、
やはり、
WHがCB&Iの原発工事部門(CB&I Stone & Webster Inc.)と紛争になって、
その解決≒時間稼ぎのために、
(2017年2月2日追記)
いろいろなニュース記事を読むと、
やはり、
WHがCB&Iの原発工事部門(CB&I Stone & Webster Inc.)と紛争になって、
その解決≒時間稼ぎのために、
買収したようですね。
今日、
東芝によるWHの株式保有を、
現在の87%から50%強まで引き下げる方針が報道されましたが、
いくらの値が付くのか興味深いです。
今日、
東芝によるWHの株式保有を、
現在の87%から50%強まで引き下げる方針が報道されましたが、
いくらの値が付くのか興味深いです。
2017年1月25日水曜日
3月10日開催「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」無料レクチャー&パネルディスカッション
昨年12月2日に、
『英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎
』(レクシスネクシス・ジャパン株式会社)の、
出版記念無料セミナーを開催していただいた、
アンダーソン・毛利・友常法律事務所の石原(坦)弁護士を再びお迎えして、
「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」と題して、
セミナーおよびパネルディスカッションをしていただけることになりました。
『英文契約書レビューに役立つ アメリカ契約実務の基礎
出版記念無料セミナーを開催していただいた、
アンダーソン・毛利・友常法律事務所の石原(坦)弁護士を再びお迎えして、
「法務担当者にとっての米国法知識の重要性」と題して、
セミナーおよびパネルディスカッションをしていただけることになりました。
特にカリフォルニア州の司法試験合格に向けた勉強法に焦点を当てますので、
受験生の方や、これからLL.M.取得を検討されている方は、
必聴です!
開催日時は、
3月10日(金)19時~20時(18時30分開場)
開催場所は、
新橋某所で、
お申込みいただいた方に個別にお知らせいたします。
つきましては、
『先着30名』様限定でご招待いたしますので、
参加をご希望の方は、
私のWebサイト『商社法務.jp』の、
『お問い合わせ』をクリックして表示されるフォームに、
名前とメールアドレスに加えて、
メッセージ欄に所属会社名と法務経験年数をご記入の上、
また、
事前質問がある方も、
メッセージ欄にご記入ください。
折り返し、
こちらから会場など必要事項をご連絡いたします。
当日は続けて、
第17回「新橋・法務交流会」も開催いたしますので、
(石原弁護士もご参加されます)
個別に質問したい方などは、
併せてご参加ください。
(2月12日追記)
第17回「新橋・法務交流会」の方は定員となりましたので、
募集を打ち切らせていただきます。
多数のお申込み、ありがとうございました。
セミナーおよびパネルディスカッションの方は、
まだまだ大丈夫です。
お申込みお待ちしています!
2017年1月12日木曜日
『注意義務』を英語でどう表現すべきか?
先日、
某米国企業の子会社である某中国企業から、
中国法を準拠法とする、
『注意義務』が絡んだ契約書を、
英語で起案するよう依頼を受けたと、
私の会社の中国現地法人から、
依頼を受けました。
そうなると、
同僚から日本語で具体的な取引条件を聞き取り、
中国法の考え方に基づきながら、
取引先の米国人が最終判断をするかもしれないと思いつつ、
某米国企業の子会社である某中国企業から、
中国法を準拠法とする、
『注意義務』が絡んだ契約書を、
英語で起案するよう依頼を受けたと、
私の会社の中国現地法人から、
依頼を受けました。
そうなると、
同僚から日本語で具体的な取引条件を聞き取り、
中国法の考え方に基づきながら、
取引先の米国人が最終判断をするかもしれないと思いつつ、
契約書を英語で起案する、
というややこしい話になります。
まあ、それはそれとして、
『注意義務』を英語でどう表現すべきか?という、
より一般的な問題が、
より一般的な問題が、
ここでも浮上します。
準拠法に関わらず、
『善良なる管理者の注意をもって』(いわゆる善管注意義務)を直訳して、
"with the care of a good manager"
"with the care of a good custodian"
としている契約書を見掛けますが、
相手から意味不明と言われることが多いため、
私は、
準拠法を日本法にできる場合にのみ、
時には(the "Zenkanchui-gimu" under Japanese laws)などという括弧書きも加えつつ、
上記の表現を使用しています。
米国の契約書や書籍を見る限り、
最善の、または、合理的な注意を払いつつ、
(with (commercially) best/reasonable care)
少なくとも自身の所有物を扱う以上の注意を払う、
(at least with the care the Company would use to handle its own property)
という感じが一般的なようです。
(Kenneth Adamsさんは、"reasonable"一本で行け、と言うでしょうが)
また、
そもそも!"care"という単語を使うこと自体が、
奇異に感じられるのではないか?
という疑問も湧きます。
"efforts""measures"と具体的な動詞との組み合わせで、
注意義務を表現するのが、
より一般的な気もします。
(take all reasonable measures necessary to keep the Confidential Information confidential)
上記の表現を使用しています。
米国の契約書や書籍を見る限り、
最善の、または、合理的な注意を払いつつ、
(with (commercially) best/reasonable care)
少なくとも自身の所有物を扱う以上の注意を払う、
(at least with the care the Company would use to handle its own property)
という感じが一般的なようです。
(Kenneth Adamsさんは、"reasonable"一本で行け、と言うでしょうが)
また、
そもそも!"care"という単語を使うこと自体が、
奇異に感じられるのではないか?
という疑問も湧きます。
"efforts""measures"と具体的な動詞との組み合わせで、
注意義務を表現するのが、
より一般的な気もします。
(take all reasonable measures necessary to keep the Confidential Information confidential)
2016年12月22日木曜日
『The Nine: Inside the Secret World of the Supreme Court』(Jeffrey Toobin著)
『The Nine: Inside the Secret World of the Supreme Court
』は、
『Business Law Journal(ビジネスロージャーナル) 2017年 02 月号 [雑誌]
』のブッグガイドで取り上げた、
『The Oath: The Obama White House and The Supreme Court
』(2012年)
の前作です。
2007年にハードカバー版で、
2008年にペーパーバック版で出版されたベストセラーで、
日本でも2013年に翻訳書が『ザ・ナイン ---アメリカ連邦最高裁の素顔
』(増子久美訳/鈴木淑美訳)として出版されており、
主に1986年のウィリアム・レンキスト前長官の長官就任から、
2005年のジョン・ロバーツ現長官の長官就任を経て、
2007~2008年開廷期までの米国最高裁の動向を描いたドキュメンタリー本です。
本書の続編である、
『The Oath: The Obama White House and the Supreme Court』(2012年)
『Business Law Journal(ビジネスロージャーナル) 2017年 02 月号 [雑誌]
『The Oath: The Obama White House and The Supreme Court
の前作です。
2007年にハードカバー版で、
2008年にペーパーバック版で出版されたベストセラーで、
日本でも2013年に翻訳書が『ザ・ナイン ---アメリカ連邦最高裁の素顔
主に1986年のウィリアム・レンキスト前長官の長官就任から、
2005年のジョン・ロバーツ現長官の長官就任を経て、
2007~2008年開廷期までの米国最高裁の動向を描いたドキュメンタリー本です。
本書の続編である、
『The Oath: The Obama White House and the Supreme Court』(2012年)
以降、現在までの米国最高裁の展開を知るには、
また別の本や記事を読む必要がありますが、
その概要をフォローするには、
『The New York Times』紙のまとめ記事が分かり易くておすすめです。
本ブログの過去記事からもアクセスできますので、
『SCOTUS』で選択してください。
もう少し時間のある方には、
有名ブログ「SCOTUSblog」がお勧めです。
さらに時間のある方には、
米国最高裁のオフィシャル・ウェブサイト もお勧めです。
今後おそらく、
スカーリア判事の死亡~
オバマ大統領によるガーランド連邦高裁判事の指名~
共和党による承認審議の拒否~
トランプ大統領による新たな判事の指名~
共和党による承認までの過程を扱った、
続編が書かれるのではないかと思います。
(書名は「The Eight」になるのではないでしょうか)
ちなみにJeffrey Toobin氏の最新作は、
『America heiress: the wild saga of the kidnapping, crimes and trial of Patty Hearst』(2016年)で、
『ストックホルム・シンドローム』の名を一躍有名にした、
『パトリシア・ハースト事件』(1974年)を題材とした本です。
法務との関係は薄いですが、
1970~80年代の米国の政治・社会情勢がいきいきと描写されていて非常に面白く、
こちらもお勧めです。
本書の映画化権利はFox 200 Picturesが購入済みで、
(私が大好きな)ジェニファー・ローレンスを主役に製作予定との噂がありました。
現時点での製作状況は不明ですが、
そのうち映画化されることは間違いないでしょう。
2016年11月5日土曜日
タカタ米子会社、連邦破産法申請を検討 事業継続図る
2016年11月4日の朝日新聞の記事です。
http://digital.asahi.com/articles/ASJC42TRGJC4ULFA003.html
『大規模不法行為』(mass tort)を原因とする、
エアバッグのリコール&訴訟の問題を抱えるタカタの米国子会社が、
『チャプター11』(米連邦破産法11章)による再建手続きを検討しているとのことです。
「問題の中心地である米国でタカタ側が負う債務を法的に確定させた上で、再建支援を担うスポンサーをみつけやすくして事業継続を図る狙いがある」
とのことですが、
「債務を法的に確定させた上で」という点が気になりました。
この問題については、
今後も将来的に大量のリコール&訴訟の発生が予想されます。
そのように現在確定していない(おそらく)天文学的な額の『将来債務』を、
『チャプター11』の手続きで、
どのように「確定」させられるのかと。
『363セール』(363 sale)により、
(米連邦破産法363条による再建計画提出前の資産の個別売却)
『担保権その他の負担が無い状態』(free and clear)で資産を売却するにせよ、
『再建計画』(plan)により事業を売却または立て直すにせよ、
買主側が承継する(将来)債務(successor liability)が問題となります。
以下、この問題についての参考判例です。
・Olson v. Frederico (In re Grumman Olson Indus., Inc,), 445 B.R. 243 (Bankr S.D.N.Y. 2011)
『363セール』による場合、
リコールについてのメーカーからの求償による将来債務は契約で「確定」できるかもしれませんが、
訴訟による将来債務は「確定」できそうにないように思えます。
『再建計画』による場合、
将来債務に対する信託財産を設定するのでしょうが、
それがどの程度の規模になるのか、
私には想像もつきません。
おそらく、
アスベスト訴訟の事例・判例を見れば、
概略を掴めるのでしょうが、
(アスベスト訴訟よりは、はるかに短期&単純でしょう)
私の業務に直結しないため、
敷居が高いです。
http://digital.asahi.com/articles/ASJC42TRGJC4ULFA003.html
『大規模不法行為』(mass tort)を原因とする、
エアバッグのリコール&訴訟の問題を抱えるタカタの米国子会社が、
『チャプター11』(米連邦破産法11章)による再建手続きを検討しているとのことです。
「問題の中心地である米国でタカタ側が負う債務を法的に確定させた上で、再建支援を担うスポンサーをみつけやすくして事業継続を図る狙いがある」
とのことですが、
「債務を法的に確定させた上で」という点が気になりました。
この問題については、
今後も将来的に大量のリコール&訴訟の発生が予想されます。
そのように現在確定していない(おそらく)天文学的な額の『将来債務』を、
『チャプター11』の手続きで、
どのように「確定」させられるのかと。
『363セール』(363 sale)により、
(米連邦破産法363条による再建計画提出前の資産の個別売却)
『担保権その他の負担が無い状態』(free and clear)で資産を売却するにせよ、
『再建計画』(plan)により事業を売却または立て直すにせよ、
買主側が承継する(将来)債務(successor liability)が問題となります。
以下、この問題についての参考判例です。
・Olson v. Frederico (In re Grumman Olson Indus., Inc,), 445 B.R. 243 (Bankr S.D.N.Y. 2011)
『363セール』による場合、
リコールについてのメーカーからの求償による将来債務は契約で「確定」できるかもしれませんが、
訴訟による将来債務は「確定」できそうにないように思えます。
『再建計画』による場合、
将来債務に対する信託財産を設定するのでしょうが、
それがどの程度の規模になるのか、
私には想像もつきません。
おそらく、
アスベスト訴訟の事例・判例を見れば、
概略を掴めるのでしょうが、
(アスベスト訴訟よりは、はるかに短期&単純でしょう)
私の業務に直結しないため、
敷居が高いです。
2016年11月2日水曜日
12月2日開催「『英文契約書レビューに役立つアメリカ契約実務の基礎』出版記念無料セミナー」
10月17日(月)、レクシスネクシス・ジャパン社から、
同書の出版を記念して、
12月2日(金)19時~20時、
新橋某所で無料読者セミナーを開催していただけることになりました。
つきましては、
同書を事前にご購入・ご入手された方を、
『先着30名』様限定でご招待いたします。
参加をご希望の方は、
私のWebサイト『商社法務.jp』の、
『お問い合わせ』をクリックして表示されるフォームに、
名前とメールアドレスに加えて、
メッセージ欄に所属会社名と法務経験年数をご記入の上、
また、
同書の内容について事前質問がある方も、
メッセージ欄にご記入ください。
折り返し、
こちらから会場など必要事項をご連絡いたします。
以上、どしどしご参加ください!
2016年10月4日火曜日
「センテンシングガイドラインの量刑部分に関する解説会」
今日は、
経営法友会の海外コンプライアンス研究会主催による、
「センテンシングガイドラインの量刑部分に関する解説会」に参加してきました。
16時から2時間の予定が、
1時間半で終了したにも関わらず、
(私を含めて7人の)出席者が、
終了後、名刺交換をする間もなく全員消えてしまったのには驚きました。
それでも、
内容はAntitrustについてで非常に興味深く、
また、
講師のRachel Adcox弁護士の英語も非常に耳障りが良く&理解しやすく、
参加して良かったと思います。
「shouken」(商権)という日本語を、
米国人弁護士が普通に使っているのが、
一番驚かされましたし、
参考になりました。
入江弁護士は、
非常に顔が広いなと、
改めて思いました。
経営法友会の海外コンプライアンス研究会主催による、
「センテンシングガイドラインの量刑部分に関する解説会」に参加してきました。
16時から2時間の予定が、
1時間半で終了したにも関わらず、
(私を含めて7人の)出席者が、
終了後、名刺交換をする間もなく全員消えてしまったのには驚きました。
それでも、
内容はAntitrustについてで非常に興味深く、
また、
講師のRachel Adcox弁護士の英語も非常に耳障りが良く&理解しやすく、
参加して良かったと思います。
「shouken」(商権)という日本語を、
米国人弁護士が普通に使っているのが、
一番驚かされましたし、
参考になりました。
入江弁護士は、
非常に顔が広いなと、
改めて思いました。
2016年9月19日月曜日
"contracts of adhesion"
いわゆる『約款』的な契約=『附合契約』ですが、
B-to-Cでは、無効となる場合が多そうでも、
B-to-Bで、無効となるには相当にハードルが高そうです。
The Association of Corporate Counsel (ACC)という、
"The World's Largest Community of In-house Counsel"と宣言している団体のウェブサイトに、
よくまとまった記事がありました。
http://www.acc.com/legalresources/quickcounsel/gfceco.cfm
まず、
そもそも"contracts of adhesion"として認められるのか?
という第一関門があります。
"A court may be less likely to conclude that an agreement is a contract of adhesion when the offeree must accept the terms by one of the methods described above that clearly and affirmatively signal assent."
この段階で、大抵のB-to-Bの取引では、
"contracts of adhesion"として認められなさそうです。
そして、仮に"contracts of adhesion"として認められたとしても、
無効とされるには"Shock the conscience standard."という第二関門をパスしなければなりません。
「取引するために、取り敢えず形式的に合意する」という判断は、
B-to-Bでは致命的となる危険性があります。
受発注手続きをオンラインで行うプラットフォームを準備したもの勝ち、
という気がしないでもないです。
究極的には、
(ウェブサービスの費用が下がり)
全ての企業が何らかのオンラインで行うプラットフォームを備えた場合、
(現状の契約書の雛形と同様に)
どちらのプラットフォームを利用するか、
つまりは、
どちらの契約条件を採用するかは、
どちらの当事者がより力を持っているのかというバーゲニングパワーの問題に収束しそうです。
B-to-Cでは、無効となる場合が多そうでも、
B-to-Bで、無効となるには相当にハードルが高そうです。
The Association of Corporate Counsel (ACC)という、
"The World's Largest Community of In-house Counsel"と宣言している団体のウェブサイトに、
よくまとまった記事がありました。
http://www.acc.com/legalresources/quickcounsel/gfceco.cfm
まず、
そもそも"contracts of adhesion"として認められるのか?
という第一関門があります。
"A court may be less likely to conclude that an agreement is a contract of adhesion when the offeree must accept the terms by one of the methods described above that clearly and affirmatively signal assent."
この段階で、大抵のB-to-Bの取引では、
"contracts of adhesion"として認められなさそうです。
そして、仮に"contracts of adhesion"として認められたとしても、
無効とされるには"Shock the conscience standard."という第二関門をパスしなければなりません。
「取引するために、取り敢えず形式的に合意する」という判断は、
B-to-Bでは致命的となる危険性があります。
受発注手続きをオンラインで行うプラットフォームを準備したもの勝ち、
という気がしないでもないです。
究極的には、
(ウェブサービスの費用が下がり)
全ての企業が何らかのオンラインで行うプラットフォームを備えた場合、
(現状の契約書の雛形と同様に)
どちらのプラットフォームを利用するか、
つまりは、
どちらの契約条件を採用するかは、
どちらの当事者がより力を持っているのかというバーゲニングパワーの問題に収束しそうです。
2016年9月3日土曜日
マレーシアの競争法&親子会社関係の英語
マレーシアの競争法(Competition Act 2010)は、
日本の独禁法と同じく大雑把で、
本当に原則的なことしか規定していません。
Chapter 1
Anti-competitive agreement
Prohibited horizontal and vertical agreement
4. (1) A horizontal or vertical agreement between enterprises is
prohibited insofar as the agreement has the object or effect of
significantly preventing, restricting or distorting competition in
any market for goods or services.
http://www.mycc.gov.my/sites/default/files/CA2010.pdf
したがって、
日本の独禁法と同じく、
競争当局のガイドラインが重要となりそうです。
http://www.mycc.gov.my/final-guidelines
しかし、
このガイドラインも結構大雑把で、
それほど詳細な事は分かりません。
特に、
孫会社("second-tier subsidiary")の扱いが、
よく分かりません。
Chapter 1についてのガイドラインにある、
“Enterprise” means any entity carrying on commercial activities
relating to goods or services, and for the purposes of this Act, a parent
and subsidiary company shall be regarded as a single enterprise if,
despite their separate legal entity, they form a single economic unit
within which the subsidiaries do not enjoy real autonomy in determining
their actions on the market.
日本の独禁法と同じく大雑把で、
本当に原則的なことしか規定していません。
Chapter 1
Anti-competitive agreement
Prohibited horizontal and vertical agreement
4. (1) A horizontal or vertical agreement between enterprises is
prohibited insofar as the agreement has the object or effect of
significantly preventing, restricting or distorting competition in
any market for goods or services.
http://www.mycc.gov.my/sites/default/files/CA2010.pdf
したがって、
日本の独禁法と同じく、
競争当局のガイドラインが重要となりそうです。
http://www.mycc.gov.my/final-guidelines
しかし、
このガイドラインも結構大雑把で、
それほど詳細な事は分かりません。
特に、
孫会社("second-tier subsidiary")の扱いが、
よく分かりません。
Chapter 1についてのガイドラインにある、
“Enterprise” means any entity carrying on commercial activities
relating to goods or services, and for the purposes of this Act, a parent
and subsidiary company shall be regarded as a single enterprise if,
despite their separate legal entity, they form a single economic unit
within which the subsidiaries do not enjoy real autonomy in determining
their actions on the market.
の『subsidiary company』の中に、
『first-tier subsidiary』(子会社)だけでなく、
『second-tier subsidiary』(孫会社)や『third-tier subsidiary』(ひ孫会社)が含まれるのか、
分からないのです。
このような極めて単純明快かつ重要な論点が、
ILTの能力では、どれだけ調べても分からないというのが、
独学の限界を端的に示している気がします。
しかし、
しつこく調べ続けたところ、
"single entity", "intra-enterprise conspiracy"というのが、
英語で言う『親子関係による反競争的行為の例外』という論点でした。
私が体系的に競争法を勉強した経験があれば、
すぐに出てきた用語だと思います。
したがってこれは、
独学の限界を示しているのではなく、
ある程度体系的に勉強しているか否かを示している、
と言えるでしょう。
様々な法分野を、
日本語と英語の両方で、
ある程度体系的に勉強するのは、
非常にしんどいなと思います。
以下、参考文献です。
「Organization, Control and the Single Entity Defense in Antitrust」
https://www.justice.gov/sites/default/files/atr/legacy/2007/09/28/221876.pdf
しかし、
しつこく調べ続けたところ、
"single entity", "intra-enterprise conspiracy"というのが、
英語で言う『親子関係による反競争的行為の例外』という論点でした。
私が体系的に競争法を勉強した経験があれば、
すぐに出てきた用語だと思います。
したがってこれは、
独学の限界を示しているのではなく、
ある程度体系的に勉強しているか否かを示している、
と言えるでしょう。
様々な法分野を、
日本語と英語の両方で、
ある程度体系的に勉強するのは、
非常にしんどいなと思います。
以下、参考文献です。
「Organization, Control and the Single Entity Defense in Antitrust」
https://www.justice.gov/sites/default/files/atr/legacy/2007/09/28/221876.pdf
2016年8月5日金曜日
「straight bill」の日本語訳
「Bill of Lading」(船荷証券)の一種に、
「straight bill」と呼ばれる、
受取人を記名した船荷証券があります。
たとえば、
「記名式船荷証券」を英辞郎で引くと、
「straight B/L」が出てきますし、
たいていどのウェブサイトを見ても、
「straight B/L」の日本語訳として「記名式船荷証券」が使用されています。
しかし、
日本法では、
国際海上物品運送法10条で、
船荷証券の扱いについて、
商法574条を準用しており、
「貨物引換証は其記名式なるときと雖も裏書に依りて之を譲渡すことを得。但貨物引換証に裏書を禁する旨を記載したるときは此限に在らず。」(商法574条)
ということから、
受取人を記名しても、
「裏書を禁する旨を記載」しない限り、
裏書譲渡ができるのに対して、
米国法では、
「straight bill」は裏書譲渡ができず(=non-negotiable)、
単なる(運送人が発行する)「受領書」「運送契約書」でしかなく、
「straight bill」を持っているだけでは荷物を引き取ることはできません。
(荷物を引き取るためには記名されている本人であることを証明する必要があります)
したがって、
場合によっては「straight bill」を「記名式船荷証券」と訳すのは正確でなく、
「譲渡禁止船荷証券」と訳すのが正しいと思います。
単純に横のモノを縦にするだけではダメだという、
典型例だと思います。
「straight bill」と呼ばれる、
受取人を記名した船荷証券があります。
たとえば、
「記名式船荷証券」を英辞郎で引くと、
「straight B/L」が出てきますし、
たいていどのウェブサイトを見ても、
「straight B/L」の日本語訳として「記名式船荷証券」が使用されています。
しかし、
日本法では、
国際海上物品運送法10条で、
船荷証券の扱いについて、
商法574条を準用しており、
「貨物引換証は其記名式なるときと雖も裏書に依りて之を譲渡すことを得。但貨物引換証に裏書を禁する旨を記載したるときは此限に在らず。」(商法574条)
ということから、
受取人を記名しても、
「裏書を禁する旨を記載」しない限り、
裏書譲渡ができるのに対して、
米国法では、
「straight bill」は裏書譲渡ができず(=non-negotiable)、
単なる(運送人が発行する)「受領書」「運送契約書」でしかなく、
「straight bill」を持っているだけでは荷物を引き取ることはできません。
(荷物を引き取るためには記名されている本人であることを証明する必要があります)
したがって、
場合によっては「straight bill」を「記名式船荷証券」と訳すのは正確でなく、
「譲渡禁止船荷証券」と訳すのが正しいと思います。
単純に横のモノを縦にするだけではダメだという、
典型例だと思います。
2016年7月1日金曜日
米国連邦最高裁判所2015-2016年開廷期の主な判例
恒例のThe New York Times紙によるまとめ記事です。
『How a Vacancy on the Supreme Court Affected Cases in the 2015-16 Term』
http://www.nytimes.com/interactive/2016/02/14/us/politics/how-scalias-death-could-affect-major-supreme-court-cases-in-the-2016-term.htmlどうでも良いですが、
こう毎年記事のタイトルを変えられると、
過去の記事を検索しにくいですね。
今期は何と言っても、
中絶に関する、Whole Woman’s Health v. Cole
他には、
affirmative actionに関する、Fisher v. University of Texas
そして、
4対4に分かれた、
不法移民に関する、United States v. Texas
が、特に興味深かったです。
中絶に関する、Whole Woman’s Health v. Cole
他には、
affirmative actionに関する、Fisher v. University of Texas
そして、
4対4に分かれた、
不法移民に関する、United States v. Texas
が、特に興味深かったです。
2016年5月20日金曜日
『Antitrust Law』『Competition Law』
日本語では『競争法』と呼ばれる法分野で、
『Competition Law』と言う場合には理解しやすいのですが、
『Antitrust Law』と言う場合、
そもそも『Antitrust』って何だよ?
という疑問が生じます。
どこかで語源を読んだ記憶があるのですが、
思い出せないのでwikiってみたところ、
『History of United States antitrust law』というエントリーの中に、
以下の記述がありました。
Although "trust" had a technical legal meaning, the word was commonly used to denote big business, especially a large, growing manufacturing conglomerate of the sort that suddenly emerged in great numbers in the 1880s and 1890s.
要するに、
「trust」という英単語は、
法律用語としては「信託」を意味するわけですが、
一般的に「大企業」を意味する、
とのことです。
ちなみに、
Oxford Dictionariesで引いてみると、
「trust」を「大企業」の意味で使うのは米国英語で、
「A large company that has or attempts to gain monopolistic control of a market.」
(市場の独占的支配力を持つ、または、狙う、大企業)
という意味の「古臭い英語」とのことです。
("Archaic"ではなく"Dated"と説明されているので、今でも稀に使うということでしょう)
最初からOxford Dictionariesで「trust」を引いてみれば良かっただけですが、
より納得が出来て良かったです。
英国人は『Antitrust Law』という用語に違和感を覚えるのか、
聞いてみたいところです。
『Competition Law』と言う場合には理解しやすいのですが、
『Antitrust Law』と言う場合、
そもそも『Antitrust』って何だよ?
という疑問が生じます。
どこかで語源を読んだ記憶があるのですが、
思い出せないのでwikiってみたところ、
『History of United States antitrust law』というエントリーの中に、
以下の記述がありました。
Although "trust" had a technical legal meaning, the word was commonly used to denote big business, especially a large, growing manufacturing conglomerate of the sort that suddenly emerged in great numbers in the 1880s and 1890s.
要するに、
「trust」という英単語は、
法律用語としては「信託」を意味するわけですが、
一般的に「大企業」を意味する、
とのことです。
ちなみに、
Oxford Dictionariesで引いてみると、
「trust」を「大企業」の意味で使うのは米国英語で、
「A large company that has or attempts to gain monopolistic control of a market.」
(市場の独占的支配力を持つ、または、狙う、大企業)
という意味の「古臭い英語」とのことです。
("Archaic"ではなく"Dated"と説明されているので、今でも稀に使うということでしょう)
最初からOxford Dictionariesで「trust」を引いてみれば良かっただけですが、
より納得が出来て良かったです。
英国人は『Antitrust Law』という用語に違和感を覚えるのか、
聞いてみたいところです。
2016年3月16日水曜日
『Restitution in America: Why the U.S. Refuses to Join in the Global Restitution Party』(Chaim Saiman著)
以前、当ブログで書評を書いた、
『Restitution: Civil Liability for Unjust Enrichment』に参照文献の一つとして挙げられていた論文です。
http://80logic20emotion.blogspot.jp/2015/06/restitution-civil-liability-for-unjust.html
著者であるChaim Saiman教授は、
Villanova Universityロースクールの教授で、
専門はなんと「ユダヤ法」(と私法全般)です。
https://www1.villanova.edu/villanova/law/academics/faculty/Facultyprofiles/ChaimSaiman.html
Villanova Universityと言うと、
Basketballオタクの私にとってはWildcatsですが、
(1985年と今年2016年にNCAA優勝のpowerhouse&Jay Wrightコーチの下では初優勝)
「ユダヤ法」を専門にしていると言われると、
アホみたく頭の良い人をイメージします。
そしてきっと、そのイメージは正しいと思います。
この論文の面白い点は、
私法全般を専門にしているというSaiman教授が、
Restitutionという、
米国と旧英国圏(Commonwealth)とで面白い逆転現象が起きている法分野を通して、
米国の法曹&法学会の全体像を簡略に紹介している点です。
その結論として、
左寄りの「富の再配分主義派」(the left-leaning redistributionalists)にも、
中道右派の「法と経済学」(law and economics movement)にも、
現在、Commonwealthで熱く議論されているRestitution関連の理論は、
非現実的で役に立たないと見られていると。
いずれにせよ、
欧米の法学は、
歴史の違いが大きいでしょうが、
(日本の法学と異なり?)上っ面な感じがしないのが興味深いです。
単に、私個人の勉強量の違いかもしれませんが。
『Restitution: Civil Liability for Unjust Enrichment』に参照文献の一つとして挙げられていた論文です。
http://80logic20emotion.blogspot.jp/2015/06/restitution-civil-liability-for-unjust.html
著者であるChaim Saiman教授は、
Villanova Universityロースクールの教授で、
専門はなんと「ユダヤ法」(と私法全般)です。
https://www1.villanova.edu/villanova/law/academics/faculty/Facultyprofiles/ChaimSaiman.html
Villanova Universityと言うと、
Basketballオタクの私にとってはWildcatsですが、
(1985年と今年2016年にNCAA優勝のpowerhouse&Jay Wrightコーチの下では初優勝)
「ユダヤ法」を専門にしていると言われると、
アホみたく頭の良い人をイメージします。
そしてきっと、そのイメージは正しいと思います。
この論文の面白い点は、
私法全般を専門にしているというSaiman教授が、
Restitutionという、
米国と旧英国圏(Commonwealth)とで面白い逆転現象が起きている法分野を通して、
米国の法曹&法学会の全体像を簡略に紹介している点です。
その結論として、
左寄りの「富の再配分主義派」(the left-leaning redistributionalists)にも、
中道右派の「法と経済学」(law and economics movement)にも、
現在、Commonwealthで熱く議論されているRestitution関連の理論は、
非現実的で役に立たないと見られていると。
いずれにせよ、
欧米の法学は、
歴史の違いが大きいでしょうが、
(日本の法学と異なり?)上っ面な感じがしないのが興味深いです。
単に、私個人の勉強量の違いかもしれませんが。