2015年7月28日火曜日

意味のない変更案

日本語の契約書について、
「なぜ、そこにこだわるのか?」と、
疑問に感じる変更案に頻繁に遭遇します。

全角の数字を半角にしてきたり、
「売主」と「買主」を「甲」と「乙」にしてきたり、
趣味の違いとしか思えない助詞や句読点を変更してきたり。

日本語として意味が変わらず、
明確になるわけでもないのなら、
わざわざ変更する必要はないのでは?
と、その度に思います。

しかし、
我が身を振り返って考えてみると、
私は日本語の契約書については、
上記のスタンスで臨みますが、
英語の契約書については、
表現的にも文法的にも、
できるだけ正確で明確な文章に変更したいという、
希望というか衝動に駆られます。

この違いの理由を考えてみると、
私の英語に対する自信のなさだと思います。
母国語である日本語なら、
「意味が変わらない」という自分の判断に確信を持って対応できるのに対して、
外国語である英語だと、
本当に「意味が変わらない」のか?と不安を感じるのです。

そう考えると、
日本人であるにも関わらず、
日本語の契約書について、
私が「意味は変わらないのに」と感じる変更をしてくる人は、
実は自身の日本語の理解力に確信を持てない・持たないように注意している、
誠実または慎重な人なのかもしれません。

単純に融通が利かない人という可能性の方が、
はるかに高いでしょうが。

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