2016年11月3日木曜日

「メートルトン」と「メタルトン」

先日、
契約書を起案していた時に、
営業担当の2年目社員が、
計量単位『mt』を『メタルトン』と括弧書きしていたので、
「これ『メートルトン』が正しいと思うよ」と指摘した上で、
メートル法による『トン』と、
ヤード・ポンド法による『トン』との違いを説明しました。

それで納得して進んでいたのですが、
昨日、
その上司である営業課長から、
「『mt』は『メタルトン』が正しいので修正するように」
との指示が入りました。

ちなみに、
"メートルトン"でググると、160,000ヒット、
"メトリックトン"でググると、10,900ヒット、
"メータートン"でググると、1,170ヒット、
"メタルトン"でググると、319ヒットです。

そして、
"メタルトン"の319ヒットの中に、
計量単位として使用されている例はありません。

そこで、
その営業課長に、
その業界では『メタルトン』という単位が一般的に使用されているのか確認したところ、
そういう訳でもなく、
『トン』としか言わないと。
ただし、
年配の方は『メタルトン』と言うこともあると。

結果として、
やはり『メートルトン』では違和感があるとのことで、
英語で『Metric Ton』と記載することになりました。

ご参照までに、
ウィキペディアでは『トン』を以下のように説明しています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%B3

ちなみに、
「meter」の発音は「ˈmiːtə」、
その形容詞形である「metric」の発音は「ˈmɛtrɪk」です。

「ˈmɛtrɪk」が「メタル」に聞こえたという、
『メリケン粉』が『American』から由来するのと同じ経緯の気がしますが、
こういう話を、
私は非常に面白く感じます。

やはり根本的には、
法務マンではなく、
語学屋なのでしょう。

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