2014年7月17日木曜日

「Efforts」と「Endeavours」

「Adams ON CONTRACT DRAFTING」の2014年7月16日付の記事に、
「イングランドの弁護士」も「Endeavours」ではなく「Efforts」を使うべきだと、
書かれていました。
http://www.adamsdrafting.com/english-contract-drafters-should-consider-using-efforts-instead-of-endeavours/

Adams氏にしては非常に穏やかな表現を使っていますが、
実にアメリカ人らしい発言だなあと感じました。

イングランドの弁護士にしてみると、
「お前にそんなことを言われる筋合いはない」となりそうですが、
だからこそ、
全世界的に読み易い英文契約書を目指すAdams氏の活動の価値は、
極めて高いと個人的に考えています。

ところで、
Adams氏はその論拠として、
Googleの「Ngram」(Google Booksをコーパスとするデータベース) を使って、
「Efforts」と「Endeavours」の、
1800年から2000年までの使用頻度の推移を表にして掲載しています。

ちなみに、
Adams氏自身は普段から、
新聞・ニュースではまず出てこないような語彙を多用しています。
法律家というよりは語学屋であるILTにとってはとても参考になるのですが、
この記事への読者コメントで、
Adams氏の友人であるChris Lemens氏が
同じく「Ngram」を使って、
Adams氏が記事に使っていた「loathsome」「derangement」「evidently」という3つの単語の、
1800年から2000年までの使用頻度の推移を表にして掲載すると共に、
「Physician, heal thy archaisms!」
とありました(笑)。

これは、
新約聖書のLuke 4:23に出てくる、
Physician, heal thyself」をもじったもので、
「医者の不養生」というような意味の諺として使われています。

これに対するAdams氏のコメントも、
「私はNgramを、各表現の相対的な使用頻度を示すために使ったのであって、
 誰かの評判を落とすためじゃない(笑)」
という、
実にAdams氏らしいコメントでした。
(そして、「a bunch of shambling semiliterates」という表現も、実にAdams氏らしい表現です)


しかし、
Googleの「Ngram」でのグラフの作成方法がよく理解できません。
職場のPCにかかっている規制のせいかもしれないので、
自宅のPCで試してみるつもりです。


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